【図で見るDX④】中小企業オフィスワーカー87%が「ソフトウェアは働き方の柔軟性向上に役に立つ」~キャプテラのプレスリリースより

キャプテラが、全国のモニター1,031人を対象に、興味深い調査を行いました。
「ポストコロナ:働き方の柔軟性に関する意識調査」で、いくつかシリーズがあるうち、今回は中小企業におけるソフトウェア利用の現状に焦点を当てます。

私たちは、コロナ禍を経て、テレワークをはじめさまざまな働くスタイルを手に入れ、デジタル化を促進する契機となったのではないでしょうか。
・テレワーク
・オンライン会議
・オンラインショッピング
・オンライン教育
など、仕事の場だけでなくプライベートな場面でもデジタル化が加速しました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)推進にとっても、これは肯定的な流れであり、業務の生産性や質を上げるためのソフトウェアやビジネスツールの利用も急速に進んだ感があります。

とはいえ、このよい変化は、DX先進の各国と比較してどうなのか?
現場がソフトウェアやビジネスツールをどう評価しているのか?
中小企業において、今後のIT投資はどのようになっているのか?を図で紹介していきます。

ソフトウェア利用の各国比較

「働き方の柔軟性向上に役立つソフトウェア」導入率、他国と比べて日本は圧倒的に低い

作業フローの自動化やファイル共有など、働く場所と時間をよりフレキシブルにするために取り入れられるソフトウェアを「コラボレーションソフト」、「コミュニケーションソフト」、「プロジェクト管理/生産性向上のソフト」、「パフォーマンス追跡/時間管理のソフト」の4つに分け、どの程度取り入れているかを質問しました。

日本はプロジェクト管理やパフォーマンス追跡などの生産性向上に関連するツールの使用率が低く、さらに、こうしたソフトウェアをいずれも使用していない率が各国に比較して非常に高いことが明らかになりました。
さらにキャプテラの記事では、これらのソフトウェアを業務で使う頻度も、「毎日使う」と回答した人が日本では39%だったのに対して、他4国では過半数を超えており、こちらも日本が最下位だった、とレポートしています。

ソフトウェアは「働き方の柔軟性に役立つ」87%

キャプテラの別の調査では、日本の中小企業に勤めるオフィスワーカーの74%が「労働時間が厳格に決められており、変更できない」と答えるなど、日本では職場の柔軟性はあまり高くないことがわかりました。
しかしそのうちの71%が「自分の勤務時間をより柔軟に設定したい」と答えていることから、柔軟性の向上が求められていることもわかっています。

働き方の柔軟性向上にビジネスソフトウェアはどの程度役に立っているのでしょうか。

「職場における勤務時間や勤務場所の柔軟性を高めるために、ソフトウェアの役割は大きいと思いますか?」という質問に対して、87%の人が「はい」と答えていることから、働き方の柔軟性を改善するにはソフトウェア導入が重要だと広く意識されていることが伺えます。

中小企業による今後のソフトウェアへの投資

デジタル関連投資に躊躇する企業が多いと指摘されている日本ですが、本調査でも同じ傾向が読み取れました。

「あなたの会社は、今年、勤務時間や勤務場所の柔軟性を高めるためにソフトウェアへの投資を計画していますか?」という問いに対して、
・はい(18%)
・いいえ(46%)
・わからない(36%)
という結果でした。

前段の設問では、ソフトウェアの利用者が「柔軟な働き方に役に立つ」と評価していました。しかし、中小企業の多くがソフトウェア導入によるメリットを認識していなかったり、働き方の柔軟性への関心が欠けており、ソフトウェアに対する投資に歯止めがかかっていると思わざるを得ない結果となりました。

中小企業の働き方とDXについては、下記の記事も参考ください。

どうする?進まない中堅・中小企業のDXとBCP対策。「業務の自動化」ソリューション事例が豊富なベンダー選びが鍵

DXと働き方改革の関係性は?働き方改革・DXともに推進するためには

働き方改革推進で直面する「生産性向上」―事例を交えて紹介!

まとめ

日本の中小企業オフィスワーカーは、働き方の柔軟性に役立つソフトウェアを認識しており、うまく活用することによって業務の効率化や生産性、コミュニケーション向上に効果があると考えています。
他の国と比較しても日本の中小企業は業務のDXに遅れをとっていることも明らかになりましたが、今後日本の中小企業に勤める従業員がより柔軟に働き方を選べる環境を作るためには、従業員のプライバシーを尊重しながらニーズやフィードバックを積極的に取り入れ、自社に最適なビジネスソフトウェア導入を検討することが求められているようです。

キャプテラの「働き方の柔軟性に関する意識調査シリーズ」の記事はこちらからどうぞ

(第1弾)アフターコロナの働き方の変化:
https://www.capterra.jp/blog/3534/expectations-and-priorities-japan-workers

(第2弾)リモートワーク、フレックスタイム制、週4日勤務制:
https://www.capterra.jp/blog/3549/four-day-workweek-and-flexibility

(第3弾)中小企業オフィスワーカーが求める働き方改革ツールとは?:
https://www.capterra.jp/blog/3569/tools-for-work-flexibility

キャプテラについて

Gartner Digital Marketsが運営するCapterra(キャプテラ)は、SaaS / ソフトウェア製品を料金や機能で比較できる無料のレビューサイトです。2008年にビジネスソフトウェアのサイトとしては初となるユーザーレビューの掲載を始め、以来日本企業 の最適なソフトウェア選びをサポートしてきました。 様々なトピックに関する独自のリサーチを定期的に行っています。

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