RPAで業務品質を改善!業務効率が向上した導入事例を一挙紹介

技術革新で人間の仕事が減る!?RPAとは何か

近年、働き方改革や人手不足の背景から、データ入力や日報・書類作成、メール処理など、日々繰り返し行う定型業務をRPAで効率化・自動化するニーズが高まっています。本記事では、RPAの基礎知識から実際の導入メリット、事例および導入時に注意すべきポイントをわかりやすく解説していきます。

RPAでの業務効率化は、ヒューマンエラーの削減や作業スピードの向上に加え、社員のモチベーションアップにもつながります。定型業務に費やしていた時間を大幅に削減することで、コア業務に注力できるからです。

また、システムとシステムの間をつなぐような煩雑な作業、あるいは大量データの入力作業などはRPAが得意とする分野です。処理速度の向上や正確性確保により、企業競争力の底上げにも役立ちます。

RPAとは?

RPAとは“Robotic Process Automation”の略称で、ソフトウェアロボットが人間の代わりにパソコン操作などのルーチンワークを自動化する技術です。あらかじめ設定した手順(シナリオ)を実行し、定型的な入力や転記、データ処理を高速かつ正確に行ってくれます。

RPAの基礎知識と仕組み

RPAは、人間が行うマウスやキーボードの操作を同じように自動で処理できます。例えば、基幹システムやアプリケーションに必要情報を入力したり、複数の画面を切り替えながらデータを集計したりといった作業を行います。RPAを導入することで、これまで手動で行っていた作業の時間と労力を一挙に削減できます。

さらに、RPAの強みとしてシステム間の連携をシームレスに実行できる点が挙げられます。例えば、顧客管理システムから受注管理システムへ顧客情報を移す一連のプロセスを自動化することで、企業全体のワークフローを大きく効率化できるのです。

RPAが注目される背景

RPAの導入が注目される大きな理由として、社会構造の変化と企業課題の深刻化があります。少子高齢化による人手不足問題や働き方改革の推進に伴い、効率的に業務をまわしながら付加価値向上を図ることが求められています。RPAが注目されているのは、業務を自動化することにより時間と労力を削減し、本来取り組むべきタスクに社員が集中できる環境を整えることが期待できるからです。

また、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、データ活用が一段と重要視されるようになりました。大量のデータを迅速に処理・分析するためにRPAは有用なツールのひとつです。業務支援やコスト削減のみならず、企業が新しい価値を創造するための仕組みとしてもメディアや各種業界から注目を集めています。

RPAで業務効率化が実現する理由

RPAがどのようにして企業の業務効率化を支えているのか、その具体的な理由を見ていきましょう。

企業の業務には決まった手順に従って、一日に何度も繰り返し作業を行う場面が少なくありません。人間が同じ作業を繰り返す場合、作業スピードに限界があるだけでなく、注意力が散漫になったときにミスを起こす可能性もあります。RPAはこれらのタスクを代行し、作業の正確性とスピードを大幅に高められます。

定型業務の自動化

データ入力や帳票の作成、メール送付作業など、同じパターンで処理できる業務はRPAが最も得意とする領域です。たとえば、毎日同じ時間に定型レポートを作成し、各部署にメール配信する作業をロボットにファイル操作からメール送信まで一括で任せることが可能です。これにより担当者の手間がなくなるだけでなく、時間や場所にとらわれずに定時作業を遂行できます。

こうした単純作業を自動化する利点は、正確性の向上だけでなく、作業者がより付加価値の高い業務に集中できる点にもあります。繰り返し業務を常に人間に任せる必要がなくなるため、創造的な仕事に労力を注ぐ余力が生まれます。

ヒューマンエラーの削減

RPAの導入で得られる大きなメリットの一つはヒューマンエラーの削減です。入力ミスや転記ミスなどの発生を大きく減らせるため、品質管理が厳格に求められる業務や大量処理が求められる業務ほど効果が大きくなります。

人が行う手作業では、体調や集中力の状態に影響を受けやすく、想定外のトラブルが起こりやすいものです。RPAにより手順を標準化すれば、ロボットがブレなく作業を行うため、潜在的なミスのリスクを下げると同時に、結果として品質向上と社内外の信頼獲得にもつながります。

人手不足対策

近年は少子高齢化や業務の複雑化によって、人材確保が難しい状況が続いています。RPA24時間稼働可能であり、人件費の増大を抑制すると同時に、繁忙期の急激な作業量増加にも柔軟に対応できます。

特に、バックオフィス業務における作業負荷をRPAで軽減できれば、人的リソースをより高度な業務や対人コミュニケーションが必要な業務に振り分けることが可能となります。人手不足の中でも事業拡大を目指す企業にとって、RPAの導入は重要な生産性向上策となるでしょう。

RPA導入で得られる3つのメリット

RPAを適切に導入・運用すれば、企業活動においてさまざまなメリットが得られます。特に大きく挙げられるのが、作業効率の向上による生産性アップ、人件費や残業費を含むコスト削減、さらに従業員のモチベーション向上です。これらのメリットは個別に見ても大きな価値がありますが、総合的に考えると企業の競争力強化や経営戦略上の優位性に直結する点が重要です。

RPAを導入することで得られる効果について、特に3つのポイントに絞って紹介します。

生産性の向上

手動による煩雑な作業をロボットが代行することで、単純作業へ割く時間を切り縮め、高付加価値な業務に振り向けることができます。結果として、各部門で取り組むべき優先度の高いプロジェクトやクリエイティブなアクションに集中しやすくなり、生産性が高まります。

例えば顧客問い合わせへの対応強化や、新商品企画などの付加価値を生む業務にリソースを集中させられるため、企業の成長やイノベーションが促進しやすくなるでしょう。

コスト削減効果

RPAの導入で期待できるのは人件費だけではありません。作業スピードの向上とミス削減が同時に発生し、再作業や修正対応にかかっていたムダを減らすことができます。また、夜間や休日にも定期実行が可能となれば、残業の削減やシフト配置の最適化によりコスト効果がさらに高まります。

加えて、システム間のデータ連携をスムーズに行えるため、複数ツールやサービスを利用する際の工数を削減できるといった効果もあります。結果として、中長期的に見てもコストカットだけでなく業務全体の最適化が期待できます。

従業員満足度の向上

企業内の単純作業が削減されれば、社員はより意義のある仕事や自己成長に直結する業務に時間を割けるようになります。人間が担当しなくても良い業務をロボットに任せるため、燃え尽き症候群や退職率の低減にもつながります。

従業員がモチベーションを高く保ち、創造的なプロジェクトやコミュニケーションが重視される仕事に専念できる環境が整えば、チーム全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。こうした好循環は長期的に見て企業の安定と成長を支える重要な要素になります。

業務効率化に成功したRPA導入事例

具体的にRPAを導入した企業が、どのように業務効率化を実現したのか事例を紹介します。

株式会社LIFULL

株式会社LIFULLは、急速な事業拡大に伴い、管理職がスタッフ業務を兼任するなど、多忙な状況が続いていました。このため、業務効率化が急務となり、特に「取引先審査の事務作業」など、数人がかりで処理している日次作業の負担軽減が求められていました。

同社は、ユーザックシステムのRPAツール「Autoジョブ名人」を導入し、プログラミング経験のない社員でもロボットを開発できる環境を整備。取引先審査の事務作業をはじめとする6種類の業務を自動化しました。

RPA導入の結果、年間2,000万円相当のリソース創出に成功。また、業務量の増加にもかかわらず、増員を抑制しつつ、ワークライフバランスの維持に寄与しました。

株式会社LIFULLの事例全文はこちら→

SDG株式会社

SDG株式会社は、事務系社員の定時退社を推奨するなど、働き方改革を推進していましたが、業務量が多く、残業時間の削減が思うように進まない状況でした。

同社は、ユーザックシステムのRPAツール「Autoジョブ名人」と「Autoメール名人」を導入し、勤怠管理や納期回答などの業務を自動化しました。

その結果、20185月末時点で21業務の自動化を完了し、月間約140時間の業務削減を実現しました。最終的には、59業務の自動化を目指し、年間10,500時間の削減を計画しています。

SDG株式会社の事例全文はこちら→

 

PayPay銀行

PayPay銀行は、口座開設前の審査や開設後のモニタリングなど、多岐にわたる業務を担当するモニタリングセンターにおいて、お客様の不正被害を未然に防止するため、ミスのない迅速な対応が求められていました。特に、検知結果の通知、リスト化、行内システムのステータス更新など、シンプルながら重要な業務が多く存在していました。

これらの課題に対処するため、同社はユーザックシステムのRPAツール「Autoブラウザ名人」(現Autoジョブ名人)を導入し、不正取引の即時停止、データの自動抽出、ステータス更新、通知書の送付などの業務を自動化しました。

その結果、数年間にわたり途中停止ゼロという高い安定稼働を実現し、夜間や休日の不正監視の自動化にも着手。通常の勤務体制のまま、24時間365日の不正監視体制を実現しました。これにより、単純作業から解放され、人の判断が必要な高度な業務に専念できるようになり、お客様の保護という観点でもメリットが出ています。

PayPay銀行の事例全文はこちら→

RPA導入で注意すべきポイント

RPAを導入する際には、単にツールを導入するだけではなく、運用面や組織体制などを考慮する必要があります。

RPA導入で大きな効果を得られる一方で、適切な運用やシナリオ設計がなければ思うような結果につながらないケースも存在します。テスト運用からスタートし、効果測定と業務フローの再構築を並行して進めることが重要です。

導入時の課題とその解決策

RPAを導入するときに多い課題の一つが、どの業務を自動化の対象とするかの選定です。負荷や頻度の高い定型業務から優先的に選ぶこともありますし、他の業務に影響が少ない業務から自動化をはじめ、成功事例を積み上げていく、スモールスタートというやり方もあります。

次いで、RPAロボットが正しく作動するためのシナリオ作成と業務手順の整理が必要になります。RPAの多くはローコード・ノーコードツールであるため、プログラミングの知識はそれほど必要ではありませんが、複雑な業務のシナリオを作成する際には、ツールベンダーのサポートを利用したり、社内のIT部門から支援を受けたりするなど、エラーが起こらないシナリオを設定するのがおすすめです。

運用フェーズでの注意点は、自動化対象としていたウェブやシステムの画面が、アップデートで画面レイアウトが変わったときにロボットが正しく動作しなくなるなどのトラブルが起こり得ます。定期的にシナリオのメンテナンスを行い、想定外のエラーに迅速に対処できる体制を整えておくことが肝心です。

継続的に成果を出すための運用ポイント

RPA導入が成功した後も、効果を継続させるためには運用体制の整備とモニタリングが必須です。導入当初は高い効果が見込めても、業務内容やシステム環境が変化すれば、ロボットのシナリオも更新しなければなりません。定期的に成果指標を測定し、情報を共有しながら改善サイクルを回す体制が重要になります。

また、人事異動や部署移管など、組織変更によって業務フローが変わることも考慮すべきです。こういった変化に対し、柔軟にRPAを調整できる社内レベルの知見やノウハウが蓄積されていれば、長期的な運用に耐えうる強力な仕組みとなるでしょう。

まとめ

RPAの特徴は、定型的な作業を正確かつ高速でこなすことにより、生産性の向上・コスト削減・従業員満足度の向上を実現する点にあります。一方で、初期導入時の業務選定やシナリオ設計、導入後のメンテナンスが適切に行われなければ、そのポテンシャルを十分に発揮できない場合もあります。

企業規模や業種に関係なく、人手不足や業務効率化への需要が高まる現代において、RPAは重要な役割を果たす技術です。導入を検討する際は、まずはどの業務をRPA化すべきかを明確にし、段階的にスモールスタートを取り入れつつ効果を検証することが成功への近道と言えるでしょう。

 

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