株式会社 山善 様
はじめてのメールEDIにも問題なく対応できました。
メールに添付された注文データを、
基幹システムに自動的に取り込めています。
- ソリューション:
- 対象製品:
- 業種:
事例概要
-
- メールでの注文を基幹システムに自動的に取り込みたい。
- メールEDIをローコストで実現したい。
- メール受信から基幹システムによるデータ取り込み、担当部署へのメール転送までをシステム化する。
- 自社での設定が可能なシステムを選定する。
「切り拓く」精神をモットーに
山善さまは、昭和22年(1947年)の設立。創業者の山本猛夫さんは、花登筺(はなとこばこ)原作の小説「どてらい男(やつ)」の主人公、山下猛造のモデルとしても有名です。さらに、同社が主催する商談会「どてらい市」は毎年全国各地で開催され、活発な商談が展開されることでも知られています。
同社の主要な事業分野は、「生産財-モノづくりのための工作機械や工場内で使われる周辺機器・工具類」、「住設建材-住宅設備機器や建材」、「家庭機器-家具・家電などのアメニティ&生活用品」の3つ。国内外100を超える事業所で、創業以来培われた「切り拓く」精神をモットーに、常に新しいビジネス・やり方を開拓し続けています。
同社にご採用いただいたのは、メールに関するあらゆる処理(送受信・添付ファイルの処理・データ変換など)を自動化する「Autoメール名人」。
ご導入の経緯や効果についてうかがいました。
導入の背景
―――どのような業務にお使いですか?
メールでいただく注文情報を基幹システムへ自動的に取り込み、受注や出荷、売上に連携させるために活用しています。
現在、メールでのご注文はA社さま1社で、毎日10時から18時までの間に計8回受信しています。メールには、先方の基幹システムから出力された発注データ(テキストファイル)が添付されています。ファイルの中身は商品コードや価格、数量など。この情報を基幹システムに取り込み、倉庫から商品を出荷します。
一方、商品や価格情報の不一致などで取り込み時にエラーとなった発注データはリストに出力し、各拠点の担当者がデータをメンテナンスした後に出荷する運用です。
―――ご導入の背景をお聞かせください
平成22年初夏、A社さまより発注業務の改善を進めたいとのお話がありました。まずは主要な取り扱いメーカー3社分の注文をFAXからEDI(Electronic Data Interchangeの略。電子データ交換)に切り替えたいとのこと。
打合せの結果、全銀手順によるEDIという案も出ましたが、システム化のコストが抑制できる、メールでのEDIを検討することになりました。
―――メールEDIへの取り組みは?
当時、当社の受注の手段は電話、FAX、EDI、PROCUEbyNET(日伝、山善均等出資の生産用副資材調達サイト)が中心で、メールEDIは未対応でした。
メールEDIに対応できる仕組みを整えれば、A社さまのみならず、他のお客さまにもお勧めし、受注業務の効率化が推進できる可能性があります。
そこでこれを機に、メールによるEDIの自動化を実現するシステムを導入することになりました。そして、導入を決めたのがユーザックさんのソリューション「Autoメール名人」。手ごろな価格と使い勝手の良い点が魅力でした。
ともあれ、メールEDIに実現に向け、A社さまとの打ち合わせを進め、データのレイアウトやメール受信のタイミングなどを決めていきました。 また社内的にもメールEDIは初めての試みであり、データの流れや運用方法などを一つひとつ、決めていきました。
導入後の効果
―――開発はいかがでしたか?
導入後、短期間で運用できました。フロー設定の画面でアイコンをつないでいけば、自動化したい業務が簡単に設定できます。設定ミスはすぐに修正可能ですし、履歴の確認もわかりやすいです。初めての操作でも、とまどうことはほとんどありませんでした。
―――稼働はスムーズでしたか?
立ち上げ後1ヶ月が経過しますが、順調に運用できています。
A社さまからの注文メールは、業務担当の私に転送されてきます。運用に問題がないか、チェックするためです。一時、入力の間違いも散見されましたが最近は減りました。
―――ご導入の効果はいかがですか?
A社さまからのFAX注文のうち約10%がメールEDIに切り替わり、基幹システムにデータが自動で取り込めるようになりました。また、今までは全国各地の事業所でA社さまからのFAX注文書を受信していましたので、この10%に関しては、本社での一括管理が進んだと言えます。
現在は主要3メーカー分の注文に絞ってメールEDIを実現していますが、今後は対象メーカーを増やし、メールEDIの比率を高めていきたいですね。また、 現在は注文メールの受信に留まっていますが、将来的には納期の連絡をメールで返して欲しいというお話になるかもしれません。
―――これで終わりではない、と
立ち上げたら終わり、ということはあり得ません。せっかく導入したシステムですから、他のお客さまにもメールEDIを広げていかないともったいないです。また、A社さまとのEDIも、スムーズに商品が出荷できるよう、データの精度を高め、取り込みエラーを減らしていく必要があります。それに、メールEDIの担当者も変わっていきますので、教育もしっかりする必要があります。立ち上げた後の維持管理が、何よりも大切ではないでしょうか。
―――メールEDIという、新たな受注形態を切り拓かれました。今日はありがとうございました。
2010年11月取材(記載内容は取材時の情報です)
Autoメール名人
メールに注文や出荷データなどのファイルを添付して取引先とやり取りするメールEDI、基幹システムから定期的にデータを抽出して取引先や社員にメールで配信する業務、通販サイトからの注文情報をメールの本文からデータ抽出するなど、メールを利用する様々な業務を自動化するパッケージソフト。