TAISEI 株式会社 様
脱エクセル・iPadによる現場改革。
すべての業務が繋がりました。
- ソリューション:
- 対象製品:
- 業種:
事例概要
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- 受注入力システムはあるが、生産管理はアナログ。
- 在庫管理が出来ていない。
- 管理資料の作成で、エクセル入力に時間が掛かっている。
- 受注から生産・請求まで、一気通貫システム(経理連携)
- バーコードシステムを利用した月次棚卸を実現
- iPadを現場端末として利用
印刷業向け生産・販売情報システム 「印刷業名人」 導入事例
「新価値創造」に熱い企業
TAISEIさまは、パッケージ(紙箱)は勿論、紙管、レーザーカット、紙製コンパクト、ペーパー加湿器など、様々な印刷物を手掛けられています。
同社は、2014年6月に大成紙器印刷さまより社名を変更されました。
また、同時にBtoC専門子会社SAISEIを立ち上げられました。
Something different , think together
「私たちは単なる箱や印刷物を作っているのではありません。お客様の大切な『ブランド』の一部を担わせていただいている。つまり『商品』を作っているのです。私たちは創業以来そのプライドと責任を胸に抱き、一つ一つ愛情を込めた『ものづくり』に取り組んでまいりました。完成度の高い『ものづくり』を実現するためには、お客様の声に真摯に耳を傾け、声をカタチにしていくだけの優れた技術とノウハウ、そして理念と情熱が必要であることは言うまでもありません。このように常にプロダクトアウトよりマーケットインの発想で、変化を脅威ではなくチャンスと捉えて歩んできたのが『TAISEI』です。社名が変わっても、そのDNAは現在も脈々と受け継がれ、これからも変わることはありません。」(細水さま)
明るく楽しく彩りある生活文化に貢献
「新しい価値を創造し、『明るく楽しく美しく彩りある生活文化』」に貢献し続けるのが私たちの使命。そのためには『何か他と異なること』を、お客様と一緒に、お取引先様と一緒に、そして社員全員で一緒に考え、アイデアを一つ一つ具現化していくことが大切だと考えます。
当社スタッフが全力を尽くして、想像力と創造力に溢れる『ものづくり』のお手伝いをさせていただきます。」(細水さま)。
当時の課題
ユーザックとの出会い
「11年前(2003年)の秋、グループウェアのセミナーで初めてユーザックさんとお会いしました。
セミナー終了後、ユーザックの乾さんが待ち伏せされており、お茶に誘われました。その場で、私の抱えていた課題を解決するアドバイスをもらい、一気に意気投合しました。
結果、年末にはユーザックさんに発注していました。」(細水さま)
当時の課題
- ・月次決算の完成が遅い
- ・全社の共有ネットワークがない
- ・各部門が自部門のことだけを考えてる
- ・受注入力のソフトはあるが、その先はアナログ
- ・受注と発注の関連が見えない
- ・部門ごとの原価と利益が把握できない
- ・棚卸は年に一回のみ(モノが無くなる)
すべては繋がっている
「システムは導入していましたが、業務毎にバラバラで、繋がっていませんでした。ユーザックさんからは、これらを繋ぐ一気通貫のシステムを構築する提案を受けました。私は、これにより、経営の見える化と部門利益管理を目指すこととしました。そのため、旧ソフトは思い切って捨て、ユーザックさんより『生産販売情報システム』(当時の名称)を導入することにしました。
現在、当社では、バーコードシステムという呼び名で定着しており、この10年間、システムを成長させていくことができました。」(細水さま)
課題解決ステップ
「課題解決は、ステップを踏みながら実施しました。まずは(1)インフラ整備。全社で情報共有するためのインフラを整備しました。次は(2)カスタマイズです。当社の業務に合ったシステム作りに多くの時間を掛けました。その次は(3)共育です。システムを通じて、社員に対する在庫や原価に対する意識改革を啓蒙し、かつ、タイムリー性を要求しました。
次に、(4)リーダーシップです。システム作りには、経営者の決断と覚悟が必要です。全社員に方向性と最終ゴールを示した上で、号令を掛ける必要があります。実は、過去、私が東京中心で活動した時期がありましたが、そのときはシステム改革の動きが鈍ってしまいました。
後は、(5)アウトプットです。データベースは積み重ねが重要です。蓄積されたデータベースより、各種経営分析資料を取り出すことを目指しました。ムダな手書きや入力作業できれいな資料が出てきても意味がありません。当然、タイムリー性にも欠けてしまいます」(細水さま)
脱手書き・脱エクセル
「会議用の資料など、我々はエクセルを使っています。見た目もきれいで重宝しています。
しかし、一方で、社員が多くの時間を使ってエクセル入力をしていることに気付きました。
また、手書き作業も我々の生産性を阻害しています。
・紛失
・二度手間(二重入力)
・三度手間
・標準化されない(作る人次第)
・タイムリーでない(二重入力のため)
・共有されない(個人管理)
これらの課題を解決するために、脱エクセルを実現する、情報システムを目指したいと考えました。」(細水さま)
iPadの活用
・現場の入力が容易
・予定の把握が容易
・ペーパーレス
・日報のエクセル入力が不要
・パソコンより安価
・キーボード・ケーブル不要
・ポータブル
・オシャレ感、満足感
(細水さま)
現場で利用されている、iPadによる生産実績入力画面。生産予定と進捗状況が画面表示されます。
iPadにタッチすることにより、各作業の時刻が自動取得されます。中断の際は、中断理由を選択できます。
現場の声
現場の声1
「今までは実際に現場まで進捗具合を確認しに行っていましたが、iPadを通じて各部署の進捗具合を簡単に確認が出来るのは非常に助かりますね。
予定表についても、これまでは1つ1つ受注伝票を見ながら仕様をエクセル入力していました。現在は画面をクリックするだけで自動表示でされますので時間短縮になります。
それにシステムをカスタマイズ出来るのも嬉しいです。使って行くなかで、この様な情報を得たいとか、もう少しこうして欲しいなどの要望が出てきますよね。それを中長期的な目線で修正・改良し、自分達なりのシステムに変えて行く事が出来ます。ますますシステムの効果を実感出来るでしょう、これからがとても楽しみです。」(生産管理部 吉田さま)
現場の声2
「これまで日報入力する際は、その都度パソコンのところまで行き、エクセルで入力をしていました。iPad導入後は場所を選ばずにすぐに実績入力が出来て、それがそのまま日報にもなるので、今まで以上に生産に集中出来る様になりました。
また、画面も見やすくて分かりやすいです。他部署の予定もすぐに閲覧出来ますので、自部署の予定も組みやすくなりました。」(製造部 松谷さま)
お得意先様より驚きの声
「現場の立ち合いに来られたお得意先さまより、驚きの声を頂戴しています。現場でのiPad利用は、お得意先にも良いPRになっており、当社のイメージアップに繋がっています。」(細水さま)
バーコードで棚卸管理
「在庫管理についても、改善しています。バーコードとハンディターミナルを使った棚卸システム(検品支援名人)により、年1年の実棚作業を毎月、スピーディかつ正確に実施することができるようになりました。これにより、在庫の管理レベルが大幅に改善されました。」(細水さま)
今後について
「見積連携やデザイン・製版・設計部門連携に取り組みたいと思います。
営業マンにiPhoneを配布していますので、モバイル活用も今後のテーマです。
iPadの活用もまだまだ追求していきます。システム投資で改善された時間や情報を、いかに次の生産効率向上やコストダウンなどに生かすことができるかがカギ」(細水さま)
楽天サイトに出展(SAISEI)
2014年8月末には、子会社SAISEIが楽天に通販ショップをオープンします。
一般消費者向けの製品を展開予定ですが、ユーザックさんが手掛けられているAR技術(拡張現実)は、弊社製品の付加価値を一層高めてくれるヒントになるのではないかと期待しています。是非、良い提案をお願いします。
最後に
(1)システム導入はあくまで手段と心得る。
(2)導入に合わせて目的を明確にし、目的を達成していくための手段としても活用する。
(3)生かすも殺すも使い手次第。共通理解、共育が重要。
(4)システム投資で改善された時間や情報を、
いかに次の生産効率向上やコストダウンなどに生かすことができるかがカギ。
(5)システム化投資は惜しまない。
ありがとうございました。
2014年8月取材(記載内容は取材時の情報です)