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RPAお役立ちコンテンツ5選<Autoジョブ名人・Autoメール名人>
RPA(Robotic Process Automation)を活用して効率化した5つの事例と業務改善プロジェクトに役立つ4つの資料をご紹介します。
効率化を目的として業務そのものの見直しをする企業が増えています。その影響はサプライヤーにも及び、顧客企業の業務変更に合わせて従来の業務フローを変え、新たに発生した業務に対応しなければならない中堅・中小企業は少なくありません。
株式会社ジオテック(神奈川県大和市)も同様の課題に直面していました。同社は大手自動車メーカー向けの自動車部品を取り扱う、従業員数15名のサプライヤーです。顧客企業の業務変更によりWebEDIシステムへの対応が必要になった同社では、新たに発生した大量のデータ転記や納品書の送付といった業務の処理が課題でした。解決策として「Autoジョブ名人」を導入した結果、わずか2カ月という短い期間で業務を自動化することに成功しました。
同社の代表取締役である五十嵐康雄様をはじめ、自動化を担当された営業部業務グループの杉山一也様、小松一哉様にプロジェクトの具体的な内容について伺いました。
―まず、貴社が「Autoジョブ名人」を導入することになったきっかけを教えてください。
杉山一也氏(以下、杉山氏):
2021年8月頃に顧客企業から「今後業務のやり取りは、新たに導入するWebEDIシステムを介してほしい」と要望されたことがきっかけです。
当社は大手自動車メーカー向けの自動車部品を取り扱っており、外注先の工場に対する生産計画立案から納期管理のほか、関連する購買品手配などの業務を手がけています。例えば、主な外注先である7社に対して各部品の翌1カ月間の生産数を通知し、顧客企業が希望する期限までに7社分の納期回答を取りまとめ回答する業務です。今までは7社分の納期回答をExcelの1シートで管理でき、スピード感ある対応が可能でした。しかし、WebEDIシステムを介して納期回答を行うとなると、1件ずつの処理になるため膨大な量の入力作業が新たに発生します。
当初手作業でWebEDIシステムに納期回答を入力していました。入力するデータは1カ月あたり1,000件から1,200件に上り、1件あたり少なくとも1分半の時間がかかります。それが最低でも1カ月に1,000件ですからトータルでは1,500分、25時間かかっていました。また、納期回答は限られた期間内に行う必要があるために焦りが生じ、ミスが頻発して従業員の残業時間が大幅に増加していました。
何か良い解決策はないかと考えていたところ、以前取引先の担当者が「業務を自動化できるRPAというものがある」と話していたことを思い出しました。そこで複数のRPA製品を比較検討し、最終的に「Autoジョブ名人」の導入を決めました。
―何が決め手になって「Autoジョブ名人」を選ばれたのでしょうか?
杉山氏:
以前ユーザックシステム社の「名人シリーズ」を利用したことがあり、サポート体制が充実していることを知っていました。当時お世話になった担当の方に連絡したところ、すぐにRPAの担当者から連絡がきて、対象となる業務が「Autoジョブ名人」で自動化できるかどうかをリモートツールを活用して即座に検証してくれました。こういった素早い対応は、サポートを直接手がけているメーカーならではですね。また、「Autoジョブ名人」は画像認識ではなくタグ認識を採用しており、担当者から「自動化の正確性には自信がある」と説明されたことも採用の決め手になりました。
―「Autoジョブ名人」でどのような業務を自動化したのでしょうか。
杉山氏:
まず2021年9月から11月にかけて、1カ月に1本のペースでユーザックシステム社に2本のシナリオを開発してもらいました。最初にお話しした納期回答業務を自動化するシナリオと、納品書データをダウンロードしてメールで送信する業務を自動化するシナリオです。
現在当社は納品書データを外注先に毎日メールで送信しています。以前は外注先がそれぞれのフォーマットで製品納入時に納品書を添付していたのですが、現在はWebEDIシステムを介した統一規格の納品書データを当社が外注先に送信するようになりました。
一日あたり150枚に上る納品書データは品番ごとにPDFで作成しており、それを7社の外注先ごとに振り分けます。手作業では日々2時間かかっていたこの業務を自動化するシナリオを開発してもらいました。
―2つの業務を自動化してどのような効果が得られましたか?
杉山氏:
2本のシナリオによる自動化で月に100時間、年間1,200時間を削減することができました。「Autoジョブ名人」による安定した処理でミスがなくなり、従業員に精神的な余裕ができたことも大きいです。また、これまでは休日出勤をすることがあったのですが、自動化によってその必要がなくなりました。
―「Autoジョブ名人」を導入する上で、苦労された点や工夫された点があれば教えてください。
杉山氏:
納期回答業務を自動化する際、入力の基になるExcelデータが複雑な作りになっており、当初は条件分岐を多用してシナリオを作成してもらいました。しかしそれではスピードが遅くなり動作も安定しないということで、担当のカスタマーサクセスプランナーと相談してExcelデータ自体を加工することになりました。Excelのフィルター機能を利用して特定の条件に当てはまるデータを抽出することで、シナリオの条件分岐が複雑になりすぎてしまう問題を解決することができました。
このように対象になった業務はそれほど単純ではなく、シナリオ開発前は「本当に自動化できるのだろうか」と半信半疑だったのも事実です。そのため、実際に業務が自動化されている様子を見たときは感動しましたね。これならほかの業務も自動化できると感じ、引き続きカスタマーサクセスプランを利用しながら開発を内製化していくことになりました。
―カスタマーサクセスプランを利用されてみていかがでしたか?
杉山氏:
全てのやり取りをリモートで行っているにもかかわらず、担当の方がこちらの意向を正確に汲み取って理解し、困ったときは親身になって相談に乗ってくれます。難しくて時間のかかる業務を自動化できましたし、満足度は100点ですね。常に決まった方がサポートしてくれるため、質問をするたびに業務内容について1から説明する必要がないところも気に入っています。
また、カスタマーサクセスプラン開始時に業務の棚卸をしたことが特に印象に残っています。誰がどの業務にどれくらいの時間を使っているかが可視化され、どの業務を自動化すると最も効果があるかを見極める上で役に立ちました。また、担当の方から具体的な提案をもらった上で業務そのものを見直すこともできました。
小松一哉氏:
エラーが起きたときに担当の方に連絡したところ、すぐに折り返し電話がきてリモートで対応してくれたのを覚えています。杉山が留守のときに発生したエラーにも、ログを見てすぐに対応してくれました。素早いフォローが印象的ですね。
―どのようにして内製化を進めていらっしゃいますか?
杉山氏:
3本目のシナリオ開発を内製化することになり、主に私が開発を担当しました。当社が発注した製品が指定の場所に納品されたかどうかを工場からの連絡に基づいてシステムに登録する、入庫登録業務を自動化するシナリオです。
私はプログラミングを学んだ経験がなく、開発は簡単ではありませんでしたが、Excelのマクロが得意な方であれば比較的ハードルは低いと感じます。開発を外注し続けるとコストがかかってしまいますが、「Autoジョブ名人」の場合はカスタマーサクセスプランを利用しながら内製化に向けて舵を切ることが可能です。
今後はさらに出庫処理などの登録関係業務や、Excelデータを基幹システムに転記する業務を自動化していきたいと考えています。
―中堅・中小企業はコストや人材不足が課題となりRPAの導入をためらいがちです。実際にRPAを導入してみた感想を教えてください。
五十嵐康雄氏:
RPAの導入において省力化はもちろん、競争力を確保する意味でも重要だと感じています。顧客企業と付き合いのある同製法のサプライヤーは数社ありますが、そのうち工場を所有していないサプライヤーは当社だけです。特定の工場にとらわれずにさまざまな工場を取引きできる点が当社の強みですが、その分他社にはない煩雑な作業が発生します。その点を今回RPAでカバーできたことは大きいですね。RPAは当社の強みをバックアップしてくれる強力な武器です。
今後はさらに出荷部品の品質を安定させることなどにデジタルを活用し、社内のDXを推進していくつもりです。ユーザックシステム社の手厚いフォローがあれば、私たちが想像できないような画期的なことが実現できると期待しています。
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