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RPAお役立ちコンテンツ5選<Autoジョブ名人・Autoメール名人>
RPA(Robotic Process Automation)を活用して効率化した5つの事例と業務改善プロジェクトに役立つ4つの資料をご紹介します。
生産現場の機械装置に搭載されている積層信号灯などを製造・販売しているパトライトは、2005年にユーザックシステムのRPA(WebEDI受信名人、当時)を導入しWebEDI業務を自動化。現在は「Autoジョブ名人」によって業務の効率化を図っている。そして、パトライトとユーザックシステムは更なる生産性向上を目指し、積層信号灯をネットワークにつなげた「ネットワーク制御信号灯」とRPAを連携し、RPAの実行結果を可視化することに挑戦している。
「Autoジョブ名人」による業務自動化や生産性向上のための取り組みについて、パトライト管理本部 システム部 部長の東郷匡晃氏と同部の山本浩司氏に話を聞いた。
パトライトは、生産現場の機械装置に搭載されている積層信号灯や、工事現場の回転灯、緊急車両用のライトやサイレンなどを製造・販売している会社だ。同社がユーザックシステムのRPAを最初に導入したのは2005年であり、その後18年もの間、製品を評価し利用し続けている。
2000年ごろから受注業務のEDI化を進めていたパトライトは、WebEDIによる受注データのダウンロード作業を効率化することを考えた。自動化の背景には、営業部の「できるだけ人手をかけたくない」という強い要望があったという。同社は、当時既に導入していた帳票発行システム「伝発名人」の開発元であるユーザックシステムに相談。その結果、「名人シリーズ」の業務自動化ソリューションの導入を決めた。
その後パトライトは、自社サーバーを更新する タイミングに合わせ、2022年 に「Autoジョブ名人」に切り替えた。同社は現在もWebEDI業務を自動化し、1回に15~20分程度かかる受注作業を1日2回自動化している。 「Autoジョブ名人」の管理を担当する 山本氏は、自動化の効果について次のように語る。
「該当のWebEDI業務は『Autoジョブ名人』でスケジュール実行しており、締め時間までに確実に処理を完了することができます。人が作業を担当すると処理を忘れたり、ミスをしたりすることが考えられますが、『Autoジョブ名人』で業務を自動化すれば、そういった心配はありません」(山本氏)
パトライトはシナリオの開発を内製化している。「Autoジョブ名人」へ移行する際には、システム部が中心となってシナリオの一部を改修した。改修はユーザックシステムの担当者に質問をしながら進め、約1カ月という短期間で完了したという。山本氏は、「担当の方の丁寧な対応のおかげで改修作業が順調に進み、満足しています」と語る。
他社に先駆けてRPAの有用性に着目し、業務に活用してきた経験から、東郷氏は「RPAの導入はスモールステップで始める必要があり、最初が肝心です」と説明する。
「RPAの導入では、まず自動化の対象業務が適切かどうかを見極める必要があります。このときに最初から大きな業務を自動化しようとするのではなく、RPAによる自動化に適した小さな業務を選択することが重要です。適切な業務を短期間のうちに自動化して一定の成果を上げることで社内の理解が得られ、その後のスケールにつながります」(東郷氏)
また、パトライトは今後RPAを他の業務にも適用し、自動化の範囲を拡大する予定だという。
「これまでのWebEDI業務に加えて、管理本部内の業務も自動化したいと考えています。管理本部は経理部門や人事部門、総務部門などで構成されており、RPAによる自動化に適した定型業務が数多く存在します。今は自動化の対象業務の洗い出しや、自動化に適した業務かどうかの見極めを行っているところです。また、工場のデータを収集して加工し、分析する業務にもRPAを適用できると考えています」(東郷氏)
RPAによる業務自動化の課題を解決し、生産性の向上に成功したパトライト。自動化の範囲拡大によって、さらなる価値の創出が期待される。
パトライトは、積層信号灯の表示情報を無線通信で送信し、機器の稼働状況を把握する「WDシリーズ」を2010年から提供するなど、自社製品をネットワークにつなげて“見せる化”するサービスの提供に力を入れている。
パトライトは、何らかの原因で「Autoジョブ名人」のシナリオが停止した場合、担当者に自動でメールを送信し通知している。しかし担当者がメールを確認しなければ、シナリオの停止に気付くことができない。そこで同社とユーザックシステムは、メールに加え、 RPAの実行結果に気付き、次のアクションに移るための新たな仕組みが必要だと考えた。そして、パトライトが提供している積層信号灯による“見せる化”の仕組みが、RPAの実行でも活用できるのではないかとの結論に至ったという。
「RPAは業務を自動で処理します。特にバックグラウンドで処理をする場合、実行状況が分かりません。積層信号灯によって実行状況を“見せる化”することで、次の処理までの待機時間が短くなり、結果的に生産性の向上につながります」(東郷氏)
ネットワーク制御信号灯は、赤・黄・緑のランプから成り、通知メールや処理画面を確認できない状況でも、ランプの点灯によってRPAの実行状況を知ることができる。例えば「WebEDI業務のダウンロード作業がスケジュール通りに進んでいれば緑のランプを点灯し、処理が終われば消灯する。また、時間通りに終了しなければ赤のランプを点灯する」設定であれば、視認性が格段に上がる。
また、出荷業務であれば「出荷指示書が発行されると赤のランプを点灯する。点灯を確認したら、すぐにピッキング作業に取りかかる」などの活用例もあるという。
このように自動化の実施状況を可視化することによって、
①次のアクションに取りかかるまでの時間を短縮することができる
②作業の処理漏れがなくなる
③予期せぬエラーを素早く検知する
などの効果を期待することができる。
RPAは定型業務の自動化にこそ真価を発揮する。そのため、例えば「基幹システムから受注データを抽出する。そして受注データをメールで送信したのち、メールの受信者が必要なデータのみに絞り込む」業務では、受注データの抽出からメール送信までは自動化可能だ。その後の作業は人の判断が必要だが、メールの着信に気付かなければ、データを絞り込む作業を開始できず、タイムロスが発生することになる。メールの着信は、パソコンの画面を見ないと気が付かないが、ランプの点灯であれば、担当者はもちろん、周囲の関係者も状況の変化に気が付きやすくなるという効果もある。
パトライトの積層信号灯は主に工場などで利用されているため、ネットワークに接続してオフィス業務の自動化を可視化することはイメージしづらいかもしれない。 しかし、多くの企業がDX推進に着手する中、オフィス 業務の自動化を可視化してタイムラグを解消することは、今後さらに深刻化が予想される人手不足への対応や、ビジネスでの機会損失防止にもつながるのではないだろうか。
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