株式会社エムディーエス 様
自社主催の文具店・書店向け商談会に導入。
手書き伝票から解放され接客に専念できると、出展メーカーからも高評価。
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事例概要
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- 商談会では注文に手書き伝票を使っていたため記入ミスが発生していた
- 手書き伝票からの基幹システムへの入力作業が大変だった。
- ハンディーターミナルを検討したが、費用がネックになっていた。
- 手書き伝票を廃止し、スマホ+バーコードへ変更することで記入ミスと基幹システムへの入力作業がなくなった。
- 既存のスマホを利用することで費用負担が最小限に抑えられた。
- 手書き伝票の記入負担がなくなり、接客に専念できるようになった。
- 営業先からの発注ツールや物流センターでの棚卸ツールなどへの利用拡大を検討している。
自社主催の商談会で
株式会社エムディーエス(以下、MDS)様は、国内外のステーショナリー・メーカー200社以上・総数160万SKUにのぼる商品を、業態店・書籍店・文具専門店・百貨店や雑貨店に向け販売する卸事業を全国に展開しています。
同社の強みは、その社名「MDS:マーチャンダイジング・ソリューション」に表れている通り、商品流通の要であることはもとより、販売促進の提案や、売り場づくりに向けたソリューションをトータルにサポートしていること。
その実現のために、自社の主催で、文具店や書店のバイヤーを招き、各メーカー出展による「MDS商談会」を定期的に開催しています。会場ではメーカー各社がバイヤーからの注文を受け付け、MDS様は受注の取りまとめを担っています。
受注にあたっては、MDS様が用意した紙の伝票に、メーカー担当者が電卓を片手にその場で手書きし、回収した伝票を翌営業日にMDS様の30名以上のスタッフが3時間かけて基幹システムに入力しています。
同社では、その煩雑さをどうにかできないものかと悩まれており、今回の導入に至りました。
利用料金の手軽さと豊富な導入実績を評価して
導入担当者のマーケティング部・石田係長は、
石田 伝票記入に替わる、商品のJANコードを読み取るハンディーターミナルの使用も検討しましたが、相応の台数が必要になることから、端末料金や通信環境の点で現実的ではありません。
自社開発も検討していたのですが、スマホアプリの開発はOSによってはセキュリティ等さまざまな審査が厳しく断念していました。そこでWebサービスやパッケージアプリを探していたところ、Pittalyを知り、2021年7月に資料請求しました。
さっそく試用検証し、10月に導入を決め準備にかかりました。
使用は、事前に端末登録したスマホでPittalyを立ち上げ、「バーコードでスキャン」を選択し、商品のJANコードをカメラでスキャンすると、商品名が表示されるので数量を入力し登録ボタンを押すだけ。あとは、Pittalyクラウドを介し、受注データとして取り込まれます。なお、バーコードスキャンの他、事前に登録した商品カテゴリー「マイリスト」から商品選択することもできます。
決め手は、誰もが持っているスマホを入力端末として使用するので新たな機器を導入する必要がない点、利用料金が手軽な点、さらに実績も豊富で、安心して導入を進めることができました。
独自にマニュアルを制作し準備を進める
石田 11月に開催する商談会での使用を予定していたので、1か月しかありません。同商談会では限られた出展者様のみにご案内し、7社でテスト運用を実施しました。
費用は、メーカー1社につき2台まで無償(MDS様が負担)、3台目以降は1台につき2,000円の実費をいただきました。最多は6台使ったメーカーもありました。
使用する人は一般の方です。なかにはスマホ操作に不慣れな方もいるため、スムーズに利用してもらうために独自にマニュアルを制作しました。全23ページの電子データで、アプリのダウンロード方法や各種設定・操作方法などをわかりやすく解説しています。あわせて、マニュアルを教材に説明会をオンラインで実施しました。
工夫した点は、メーカー担当者手持ちのスマホをPittalyで使用するための各自の端末認証コードを収集する方法。
一人ひとり確認対応していくのは大変なので、Googleフォームを利用し、アンケート形式でメーカー名・担当者名を入力してもらい、端末認証コードをフォームから送信してもらいました。これにより、Googleスプレットシートに、属性が紐づけられた認証コードが自動的に溜まっていくので、データの突合せや再編集の手間や間違いもなく、効率よくPittalyのライセンスIDに順次登録していくことができました。
商品マスタの構築については、メーカー7社の出展商品を対象に、従来から使用しているメーカー名・メーカーコード等をカンマ区切りでマスタに登録していくなどの工夫も加えました。
メーカー担当者の声
当日使用した感想をメーカー担当者に伺いました。
「(伝票に)書く手間がなく、誤記もなくなった。お客様を待たせることなく“倍速”くらい効率が早くなった」
「展示会後、会社ですぐにデータ確認できるので便利。紙とは違い正確なのも良かった」
「手書きの疲労感から解放され、ミスもなくなった」
「金額計算も含めスピードアップした」
等々、手書きの負担や受注ミスがなくなり、その分接客に専念できるようになったことが大きかったようです。
一方、MDS様でも、「今回、1,300アイテムの注文をいただきました。展示会後の伝票入力作業の負担やミスがなくなりました。入力ミスはその後の業務に大きな影響を及ぼすので」とのことです。
本格使用の2月の商談会では
石田 続く2月の商談会では、バイヤー150社を迎え、出展メーカー130社のうち、Pittaly利用は60社(端末台数は107台)にのぼりました。システムに登録した商品マスタのアイテム数は2万7千、システムを介した受注は4千アイテムの成果がありました。
なお、伝票の場合は、その場で発注控えをお渡ししますが、システムの場合はそれができないので、プリンタを会場に持ち込み控え伝票の発行に対応すべく臨んでいましたが、両商談会では使用する機会はなく、今後はプリンタの必要はなさそうです。
これらの成果を受けて、当社では今後の商談会でも使用し続けていく予定です。
商談会以外にも、販売店を巡回してその場で受注入力を行う営業ツールとして、また、棚卸や返品された商品の読み取りを行う物流センターにも活用していくことも検討しています。
さらに、販売店にPittalyを使用して発注してもらう方法も考えられます。小規模な販売店では、FAXで注文いただいている先もあります。スマホならほぼすべての販売店で使用いただける端末です。
商談会での導入を機に、営業・物流・さらには販売店へと、活用の可能性が広がっています。