株式会社 近藤商会 様

請求業務で月4.5時間削減し、RPAの効果を実感。
業務フロー見直しのきっかけになりました。

ソリューション:
  • RPA
対象製品:
  • Autoジョブ名人
業種:
  • 卸売業

事例(PDF)

事例概要

  • 悩み
    • アスクルの管理画面から、臨時請求書を発行する作業に 4人で延べ10時間も毎月かかっていた。
    解決
    • 臨時請求書の発行作業を効率化し、月間約4.5時間を削減した。

働きやすいオフィス環境が評価され、日経ニューオフィス賞を受賞

リノベーションを実施した同社のミーティングスペース

オフィスの悩みに「最適なソリューションとサービス&サポートをワンストップで提供」する近藤商会様(本社:函館市、以降同社)。同社は1947年に自社ブランドの謄写版の販売を目的に設立されました。以降、謄写版の販売を通じて取引先を増やすとともに、お客様のニーズに合わせて取扱商品も順次拡大。現在は、オフィスの内装設計・施工、ITインフラ設計施工、IT関連事務機器・業務ソフトウェアの導入サポート、事務サプライ品の販売を中心に業容を拡大しています。

また、同社は2016年に創立70周年を迎えたのを機に、オフィスのリノベーションを実施。機能的で働きやすいオフィス環境が評価され、2017年度には「第30回日経ニューオフィス賞」を受賞しています。

「Autoジョブ名人」を導入

同社は2018年にパソコン操作を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツール「Autoジョブ名人」を導入。導入の背景や効果を総務課 伊藤 史主任とITソリューション課 秋本 みちる様からお話を伺いました。

(左から)秋本様、伊藤様

――RPAの導入を検討した対象業務についてお聞かせください

伊藤
当社の売り上げの半分は事務サプライ品です。こちらについては、以前は自社で在庫し、自社の配送網を使ってお客様に商品をお届けしていましたが、現在はアスクルのエージェント(正規取扱販売店)になることで、役割分担しています。つまり、アスクルはカタログ発送や注文受付、配送、問合せ対応などを行い、当社は債権回収と新たなお客様の開拓を担っています。

業界ナンバーワンのアスクルですが、北東北以北で当社は最有力のアスクル代理店です。RPAは、売上増加とともに増えてきたこのアスクルのカタログ販売における債権管理の効率化のために検討いたしました。

――具体的にどのような業務でしょうか

伊藤
お客様にアスクルをご利用いただきますと、月末締めで、アスクルから請求書が郵送されます。通常、お客様のもとには締め後3、4日で届くのですが、なかには「それでは遅い、もっと早く請求書が欲しい」と希望するお客様もおられます。

-どのように対応するのでしょうか

秋本
アスクルの管理画面にログインすれば、エージェント自身が請求書(臨時請求書)を発行することが可能です。発行後は、それぞれのお客様に郵送やFAXでお届けします。

臨時請求書を発行中のスタッフ

――大変な作業ですね

伊藤
当社の本店、室蘭支店、苫小牧支店、札幌支店、各地の担当者を巻き込んだ、月末締め後の「苦行」と言ってもいいかもしれません。約300件のお客様に対し、管理画面にログイン後、顧客コードや日付を範囲指定して臨時請求書のPDFを生成。そのまま印刷したり、FAX送信したりと、とにかく時間に追われていました。特に、札幌支店には事務担当の社員がいませんので、営業担当者自身がこの作業を行っていました。そのため、月初の1、2日は営業に出られなかったくらいです。

――それを今回、「Autoジョブ名人」で自動化した

伊藤
RPAは初めということもありユーザックシステムのSEにお願いし、管理画面で臨時請求書を作成して印刷する作業、お客様にFAXする作業を自動化しました。また、臨時請求書のタイトルから「臨時」の文字を消す作業も自動化しています。結果として、導入前に4~5人で10時間ほどかかっていた作業が、5.5時間に短縮しました。

秋本
今後は、PDF化した臨時請求書をメール送信してほしいというお客様個別対応の自動化も進めていきたいです。
伊藤秋本も、サポートいただいたSEの作業を見てシナリオの設計を学ぶことができ、今後は自動化の設定を当社自身でできるようにしたいと思いました。

――なぜ「Autoジョブ名人」をお選びいただけたのですか?

伊藤
当社の取締役は2017年夏ごろからRPAに興味をもっていたようです。そして経営会議で問題提起を行い、経営陣に対して認知を図ったと聞いています。その後、社長自らRPA関連の書籍で勉強し、幹部社員にその書籍を勧めるなど、RPAに対する期待が社内で大きく膨らんでいきました。そして、RPAツールベンダー各社の資料や事例を参考にして、当社でも本格的に導入検討を開始しました。

ユーザックシステムのRPAツールは、検討当初は「Autoブラウザ名人」と「Autoメール名人」しかありませんでした。当社が想定していた業務は、ブラウザとWindowsアプリケーションをまたいだ操作でしたので、選定から外さねばならないと考えていたところ、タイミング良く「Autoジョブ名人」が発売されると聞き、一気に話が進みました。さっそく連絡を取り、函館まで商品説明に来ていただき、その場で業務分析やRPA導入に関するアドバイスをいただいたのも大きかったです。

秋本
当社はお客様に情報システムの提案やサポートも行っています。2018年夏には当社のお客様向けに「労働人口減少対策セミナー」と称してRPAセミナーを開催したところ、多くのお客様が集まり、その関心の高さを実感しました。当社は、今後もお客様に対してRPAの情報を提供していきます。そしてお客様からRPAについてご相談いただいた時、当社自身がRPAを導入し、その効果を実感しているため、お客様により良いご提案ができると思います。

伊藤
実際にお客様からRPAについてご相談いただいた際、営業やサポート面で支援をしていただけるかどうかについても、RPAベンダー選択の大きなポイントでした。

「RPAはお客様が作るもの、後はどうぞそちらでやってください」というRPAベンダーもいましたが、それでは困ります。お客様の業務を安定して自動化できるようサポートしてもらえるかどうかが大切だと思います。

整理整頓が行き届いている執務スペース

――今後について

伊藤
今後ますます事務作業を担う人材の採用が厳しくなって行くでしょう。それに対応する意味でも、事務作業を標準化してRPAに乗せていくことが重要になります。当社も「Autoジョブ名人」で自動化する業務をどんどん増やして行きます。得意先マスタや商品マスタの登録などにも活用できそうです。

一方、RPAツールの導入を推進してきた取締役が「RPAの過度な期待は禁物。RPAを適用するよりも、まずは業務フローを見直した方が良い場合もある」と言っています。これは確かにその通りですね。何でもRPAで自動化できると考えると失敗しやすいのかもしれません。私たちもそのあたりはしっかり見極めたいです。

営業面、サポート面で引き続きご支援をよろしくお願いします。

-ありがとうございました
(2018年11月取材。記載の内容は取材時の情報です)

システム概要図
企業プロフィール
会社名 株式会社 近藤商会
本社 〒041-0824 函館市西桔梗町589番地
設立 1947年6月
資本金 2,000万円

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