株式会社JIMOS 様
製・販一貫体制の最後のピースを埋める「送り状名人」
クラウド型WMSと連携し、日々3,000枚の送り状を発行
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多くの女性から熱い支持を得るスキンケア・基礎/メイク化粧品「MACCHIA LABEL(マキアレイベル)」等を製造・直販する株式会社JIMOSさま。同社では、2020年9月、基幹系システムの更新に伴い、WMS(倉庫管理システム)も一新し、同システムと連携する「送り状名人」を導入されました。日に3,000個の梱包商品を全国に出荷するシーンで、さまざまなマテハン機器や端末とも連携して活躍する「送り状名人」を追いました。(取材協力:株式会社ブライセン)
※2021年2月取材。記載の内容は取材時の情報に基づいています。
自社オリジナル製品を全国の女性にダイレクトに届ける
JIMOSさまは、1998年の設立と同時に、化粧品ブランド「MACCHIA(マキア)」シリーズの通信販売を立ち上げ、現在では、スキンケア・基礎/メイク化粧品「MACCHIA LABEL(マキアレイベル)」、自然派スキンケア「Coyori(こより)」、青汁・健康食品「代謝生活CLUB」等を扱われています。顧客層のおよそ8割が効果を実感し定期便を利用するリピート購入、残りがスポット購入や新規購入と、ほとんどが固定客層です。
同社の特徴は、オリジナルブランドの育成・展開、商品の自社研究・開発・製造とネット直販。いわば、開発から提供まで、自社ブランドによる責任ある一気通貫体制にあります。
基幹システムの更新を機に
同社物流部門の責任者・重田智昭さまは、
「当社では2020年9月を目途に、OSの更新とセキュリティ強化を目的に、基幹(受注管理)系を自社独自のシステムから、通販専用のASPサービス『リピートPLUS』に更新することとしました。同時にWMS(倉庫管理システム)も、『リピートPLUS』と連携実績のある株式会社ブライセンが提供するクラウド型倉庫管理システム『COOOLa(クーラ)』を導入しました。
それまで、送り状発行については運送会社のシステムを使用していましたが、新WMS下ではサポートできないことが判明したため、『COOOLa』で使用できる送り状発行システムの検討をブライセン社に依頼しました。」と語ります。
そこで、ブライセン社では、以下を条件としてシステムの選定にあたりました。
「COOOLa」とスムーズに連携すること。
出荷現場で使用している既存のオートラベラー(ラベル自動貼付機)や新設のラベルプリンタに対応すること。
複数の便種をサポートし、かつ便種の変更が出荷現場で容易に行えること。
そして、それらすべての条件を満たす送り状発行システムとしてユーザックシステムの「送り状名人」が最適だと判断、JIMOSさまに提案し、3月に採用が決定。約半年間の開発・調整期間を経て、基幹システム並びに「COOOLa」と「送り状名人」が一斉に運用を開始しました。
便種により2ラインの出荷現場
JIMOS様では、商品アイテムは化粧品や健康食品等800(SKU)を数え、3,000個を日々出荷しています。
発送業務は、倉庫・出荷設備やスタッフの管理・運営も含め、物流代行のカインズ商配株式会社・坂東センター(茨城県坂東市)に委託されています。同センターは、GAS(ゲート式仕分けシステム)やオートラベラー等、最新のマテハン設備を備え、2017年に稼働を開始した広大な物流センターです。
新基幹/WMSシステム導入を機に、運送会社も絞り、現在の便種は6割が佐川急便(通常宅配便、ほとんどが60(最小)サイズ)と、残り4割はゆうパケット(日本郵便のメール便、厚み3cm以内のポストインサイズ)の2種。送り状・ラベルの出力や貼付は、佐川急便(宅配便)のラインでは、オートラベラーで自動化されています。
まず、「送り状名人」の管理サーバが、「COOOLa」から出力された出荷指示データを自動で取り込み、送り状発行指示データとしてオートラベラーに送ります。オートラベラーでは、ピッキングが済んだ商品と出荷指示書(商品明細書兼用)をカメラで自動判別し、送り状発行指示データと照合したうえで、梱包・送り状の印刷/貼付の工程を流れるようにこなします。
一方、ゆうパケットのラインでは、商品に添付された出荷指示書のバーコードを出荷スタッフがハンディターミナルで読み取ると、「送り状名人」サーバから出力指示データが目の前にある卓上ラベルプリンタ(サトー社製SCeaTa)に送られ、その場で送り状を印刷。検品/梱包/ラベル貼付までの発送準備が一人のハンドリングで整います。ハンディターミナルとラベルプリンタは12セット(各12台)の構成です。
いずれのラインも、運送会社ごとの荷物の問い合わせ番号は、出荷指示データを受け取った時点で「送り状名人」管理サーバが自動採番します。
「送り状名人」ならではの機能を実感
使い勝手はどうか。重田さまは、
「送り状を発行する役割自体は以前のシステムと変りませんが、現場の実情に即した機能が役に立っています。例えば、出荷指示データが1梱包であっても、入りきれず2梱包になってしまう場合や、指定のゆうパケットではサイズが足りず佐川急便(宅配便)を使用しなければならない場合など、今までだと、一旦出荷自体を取り消して、再度受注を上げ直して出荷をしていました。『送り状名人』では、個口数はもとより、便種の変更(佐川便⇔ゆうパケット)に伴う送り状の再発行も現場での画面操作で簡単に行えるようになりました。これは便利で画期的な機能です。
というのも、新基幹システムでは、商品サイズを考慮した梱包設定が細かくできなくなり、コミュニケータが指定した便種や個口数では出荷できないことが現場で判明し、手戻りするケースも懸念していたからです。
その他、在庫引当のためのバッチ処理速度も向上するなど、現場での操作環境は格段に効率化し、スムーズになりました」とのこと。
また、送り状発行実績データは、出荷事務のオペレータにより日に2回(9時と14時)「送り状名人」サーバからWMSと運送会社に送信しています。この作業もRPAにより自動化することが可能ですが、「基幹系システムのさらなるブラッシュアップや、他のさまざまな要望もあるので、それらが一段落してからのテーマ」(重田さま)とのことです。
企業活動の大切な最終段階で
出荷現場の混乱は発送ミスを誘発しかねず、送り状の誤発行や貼り間違いは、顧客サービスの低下、引いては企業・ブランドの信頼性を損ね個人情報の漏洩にもつながります。
システムの連携により、自社開発の商品をお客様に直接届けるJIMOSさま。その最終アンカーである運送会社に託す接点が出荷現場であり、一連のマーケティング・プロセスを完結する最後のピースが「送り状名人」であると言えます。
(2021年2月取材。記載の内容は取材時の情報です)
■COOOLaについて
株式会社ブライセン
物流流通本部 物流流通ソリューション部
峰崎 春也 氏
ブライセンの提供する「COOOLa」は、物流・倉庫業務の生産性を徹底的に追求したシステムで、クラウド型WMSとして常に最新のニーズをとらえ進化を続けています。「COOOLa」は設計から開発まで全て自社で行っているため、高品質かつお客様が本当に使いやすいソフトとしてご提供しております。また、本サービスを中心としたシステムの拡張も可能で、基幹システムや人事管理システムなど、ご要望にあったシステム開発のご提供も行っております。