バーコード検品業務にスマートフォンを選択。
導入コスト削減と返品作業のスピードアップを実現
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- 返品された商品の情報を、エクセルに入力していた。
- ハンディーターミナルは導入コストが高いため、手軽なバーコード検品システムを検討していた。
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- iPhoneにバーコードリーダーを装着して検品するアプリ「Pittaly」を導入。
- クラウドサービス経由で検品データをダウンロード。
- 作業時間が30~50%に削減した。
生活協同組合に商品を提案
ユーザックシステム「Pittaly」導入事例(1)
生活協同組合に商品を提案
北海道から九州まで、全国各地の生活協同組合(以下、生協)に化粧品をはじめ、石鹸や洗剤、雑貨(美容、キッチンなど)、歯磨き、医薬部外品など販売しているサクラマチさま。
2007年の創業以来、「より良い商品をいち早く仕入れ、生協の組合員さまへ納得いただける商品をお届けする」をモットーに、販売先や取扱商品を拡大し続けています。
一方、販売先や取扱商品の拡大と相まって、新たな問題が生じてきました。販売先から戻ってくる商品が増えてきたため、手作業での検品やデータ入力などの作業が大きな負担となってきたのです。
そこで同社はインターネットで解決策を検索し、ハンディターミナルを利用した検品システムの検討を開始しました。ところが、導入コストが予想以上であると感じたことから他の方法を模索。そして、スマートフォンでも検品ができるとの情報を入手しました。
今回、同社にご採用いただいたのは、iPhone向けバーコード検品アプリ&クラウドサービスの「Pittaly(以下、Pittaly)」。ご利用の経緯や効果について、同社の小山さん、細野さんにうかがいました。
―――「Pittaly」をご利用くださいまして誠に有難うございます。まずは、サクラマチさまのビジネスについてお聞かせいただけますか。
小山:
当社は、全国の生協さんに、化粧品をはじめ石鹸や洗剤、雑貨など、さまざまな商品を販売させていただいています。
ご存知の通り、生協さんは、お客さま(組合員)向けに商品カタログを発行しています。カタログには、食料品から日用品までさまざまな商品が掲載されていますが、当社の商品もいくつか掲載していただいています。お客さまが商品をご注文になると、その情報は各生協さんで集約され、当社にご発注いただく仕組みです。
―――生協には実店舗もあると思いますが、そちらには販売しておられないのですか?
小山:
当社はカタログ販売専門です。店舗への納品はありませんので、在庫品を大量に抱えるリスクはありません。ちなみに、カタログ上の商品紹介枠のことを「売り場」と呼んでいます。
当社の場合、生協さんごとに、ある程度「売り場」を確保させていただいているところが強みと言えるのかもしれません。それぞれの「売り場」にどのような商品を掲載していただくかは、バイヤーさんとの打ち合わせで決まります。
生活協同組合に商品を提案
―――「Pittaly」を返品業務でご利用いただいているとうかがいました。どのような業務か教えていただけますか。
小山:
当社が大事にしていることは、「注文どおりの品を、期日どおりにお届けすること」です。
ご注文いただいた商品を定められた期限までにお届けできなかったら、生協さんはもちろん、お客さまの信頼を裏切ってしまいます。そうならないように、欠品には十分注意しますし、輸送中の万一の商品破損に備え、注文数量+αの品をお届けすることもあります。
また、生協さんからは、売り出し期間前半のご注文実績を教えていただくこともありますので、その情報から期間中のご注文数量を推測し、早めに商品手配を行うこともあります。
出荷は物流会社に任せていますが、返品は本社で受け取っています。そのため、売り出し期間が終了すると、販売されなかった商品が本社に返品されてきます。前述の+α分や、予測でお送りした商品との差異分などです。
返品された商品は、次回の出荷に備えて、「いつ、何が、いくつ」返品されたのか、正確に把握しておく必要があります。これを怠るとオフィスや倉庫が在庫品の山になりますし、ムダな発注や販売機会損失の可能性も生じてしまうからです。
細野:
「Pittaly」は、「いつ、何が、いくつ」返品されたのかをデータ化するために利用しています。生協さんからの返品商品は段ボールに梱包されて届くのですが、開梱すると、それはもう色々な商品が入っています(笑)。
「Pittaly」の導入前は、商品を一つずつ手に取って、品名やJANコードをノートに控えたのちエクセルに入力する作業を行っていました。JANコードは文字数も多いので、間違えないよう気を遣います。
また、同じ商品が複数個返品された場合、連続して手に取ればまとめてカウントできますが、飛びとびで手に取ってしまった場合、先にカウントした明細を探して個数をまとめる必要があり、非常に時間がかかっていました。
導入後は、アプリをインストールしたiPhoneにバーコードリーダーを装着し、JANコードにかざしてデータを読み取るだけで済みますのでとても効率化されました。手に取った商品から順番にスキャンしていけば良いのが嬉しいですね。
全ての商品のJANコードをスキャンし終わったら、Pittalyクラウドサービスを経由してCSV形式でデータをダウンロードします。
小山: 現在、当社が管理をしている商品は約300アイテムです。このうち、商品カタログによく掲載される商品は50アイテムほど。そのほかは、スポット的な商品や、特定の生協さんで特に人気がある商品です。
商品は、ほぼ毎日届きます。返品されるアイテム数は、少ない時で10アイテム位、多い時で100アイテム位です。月末が近づくと返品されるアイテム数も増えてきます。
「Pittaly」の導入によって、以前は約30分かかっていた作業が、約10~15分に短縮されたのではないでしょうか。自社の在庫にするもの、メーカーに返品するものの選別も、迅速にできるようになりました。
「Pittaly」の利用はベストな選択でした
―――有難うございます。便利にご利用いただいておりますが、何かお気づきの点がございましたらお願いいたします。
細野:
「Pittaly」は、スマートフォンの基本的な操作とほとんど同じなので使いやすいですね。初めて操作した時も難しいとは感じませんでした。
要望としては、画面が切り替わるスピードがもう少し速くなればと思います。
―――データをクラウドサービスにアップロードしていただいた後は、iPhoneからデータを削除していただくと良いと思います。画面切り替えのスピードが向上します。
細野:
わぁ。解決策を聞けて、今日はちょうど良かったです(笑)。
小山:
(笑)。 最初はハンディターミナルによる検品システムを検討しましたが、残念ながら予算が合いませんでした。検討するなかで「Pittaly」を紹介していただき、これなら、今目の前にある課題の解決には必要十分であると確信しました。「Pittaly」の利用は、費用対効果を考えればベストな選択だったと思います。
―――生協との信頼関係を大切に、今日も魅力的な商品を提案するサクラマチさま。そのビジネスに、ますます「Pittaly」がお役に立てばと思います。本日はありがとうございました。
(2014年6月取材(記載内容は取材時の情報です)