FAX受注業務効率化・短時間での大量処理可能に
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- 1日最大400件前後のFAXが届くが、時期によっては集中する時間や、FAX受信機まで取りに行かなくてはならない、大量の紙が必要になるなど、人の手を多く介さなければならないことが課題となっていた。
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- 紙ベースで行っていた複雑な作業工程の簡略化に成功し、現場での作業能率もアップ。短時間で大量処理が可能になり、受注センター立ち上げ当初よりFAX受注業務を大きくバックアップしている。
効果の出るIT活用術
ユーザックシステム「名人」シリーズ導入事例③
ソフトクリーム総合メーカーの日世は、ユーザックシステムの「FAXお助け名人」による受注業務効率化に取り組んでいる。これまで紙ベースで行っていた複雑な作業工程の簡略化に成功し、現場での作業能率もアップ。短時間で大量処理が可能になり、受注センター立ち上げ当初よりFAX受注業務を大きくバックアップしている。
「FAXベースでの受注業務はこれまで人力に頼らざるを得なかったが、導入によって大幅な業務改善が実現した」と、道慶晋次経営情報システム部課長補佐は語る。同社では従来、営業所ごとに電話・FAXで受注し(近畿圏は物流部)、物流部が出荷業務を担当していた。西日本物流部西日本センターでは、10年前に受注センターの立ち上げに乗り出し、営業所8拠点の受注業務を集約することで、より効率的なシステム作りに取りかかった。
それまでの受注の流れは、FAXが届くと担当者別に振り分け、注文書に沿ってシステムに専用コードを打ち込むという流れ。1日最大400件前後のFAXが届くが、時期によっては集中する時間や、FAX受信機まで取りに行かなくてはならない、大量の紙が必要になるなど、人の手を多く介さなければならないことが課題となっていた。そこで、同社は「FAXお助け名人」に注目。「業務に必要な機能を備えていた」(道慶課長補佐)ことから、パッケージでの導入を決めた。
オペレーションは、各デスクに2画面を設置。FAXを受信すると一つの画面に注文書内容が表示され、オペレーターが内容を確認して必要項目を別画面の受注支援システムに打ち込む。OCRによる自動読み取りも検討されたが、手書きの文字などは難しいため、より確実な仕組みにした。それまでは問い合わせのあった注文書を探すのに時間がかかっていたがデジタルデータ化することで容易に検索でき、受信の状況を確認することもできる。
現在物流部西日本センターには正社員4人、パートタイム3人、派遣社員1人が勤務受注業務を担当しており、「注文量は増えているが正社員を増員することなく対応できている」(道慶課長補佐)ため、コスト面でも貢献した。現場業務を担う物流部西日本センターの新井真澄係長と八十知子主任は、同システムは「操作性も良く、経験値の浅い者でも処理することができるようになった」と、業務標準化のメリットを語る。