RPA導入・活用事例10選!受注や仕入業務、経理業務、FAX処理業務など【業務改善ノウハウ】

昨今、多くの企業がRPARobotic Process Automation)を導入することで業務効率化や生産性向上を実現しています。実際、定型業務の自動化だけでなく、システム間連携やAI-OCRなど先進的な技術を組み合わせる事例も増えています。本記事では、実際の導入事例を通じて、RPA活用のポイントやノウハウを具体的に解説します。

これからRPAの導入を検討している企業や、導入後の運用に課題を抱えている方にとって、導入事例はヒントの宝庫です。特に「どのように体制を整え、どの領域から着手すればよいのか」といった疑問は多くの企業が抱えるテーマでもあります。本記事では導入手順や関連サービスの情報も併せてご紹介します。より効果的なRPA運用を実現するための参考になれば幸いです。

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RPA導入・活用事例1
ECモールから受注データや在庫データのダウンロード業務を自動化

ECモールのシステムから注文内容や在庫情報を取得し、RPAを使って自動的にダウンロード・集計まで行う事例です。

ECモールを複数運営する企業では、毎日大量の受注データや在庫データを管理システムに登録する必要があります。これを手作業で行う場合、本来コア業務に割くべき時間が大幅に削減され、ヒューマンエラーのリスクも高まりがちです。RPAを導入することで、各モールからの情報を自動で一括取得し、指定フォーマットにまとめることで作業時間を大幅に短縮できます。

RPAWebブラウザ操作を自動化できるため、複数のECモールにまたがってデータを取得するのも得意としています。データ種類やファイルフォーマットが異なる場合でも、必要に応じてスクリプトを最適化することで対応可能です。これにより、在庫更新ミスの減少、リアルタイムなデータ分析などのメリットを得られます。

ECモールでの受注・在庫データダウンロード:Autoジョブ名人の事例

株式会社パルグループホールディングスでは、受注データや在庫データのダウンロード業務を、毎日朝8時に稼働するようにRPAで自動化しました。

さらに、ダウンロードしたデータは、在庫分析クラウドサービスの「FULL KAITEN」にアップロードする業務も自動化。

RPAで自動化することにより、業務の属人化を解消し、締め切りなど時間に追われることもなく、ストレスがなくなりました。

事例本文はこちら株式会社パルグループホールディングス 様

RPA導入・活用事例2
Web受注処理(WebEDI)業務を自動化

WebEDIシステムを用いた受注処理をRPAで効率化し、ミスなく運用する手法を紹介します。

WebEDIは、受注情報をオンラインでやり取りできて便利な反面、更新データの有無にかかわらず都度ログインをしてデータをダウンロードするなど、人手での対応に負担がかかります。RPAを導入すれば、毎日決まった時間に受注データの取得からシステム登録までを一貫して自動化することが可能になります。これにより、受注から出荷指示までのスピードが格段に向上します。

特に夜間や休日に発生する受注に対しては、担当者の手が空いていないケースも多く、処理が翌日に持ち越されることもありえます。しかし、RPAなら24時間稼働可能なため、、注文受付から処理までをリアルタイムに対応し続けることができます。業務の即時性と正確性が高まるのが大きな利点です。

WebEDIでの受注処理業務:Autoジョブ名人の事例

株式会社廣記商行では、Webを通じて取引先から発注を受けるケースが増加し、複数のサイトから受注データをダウンロードして納品作業を進める業務に限界が見えてきました。
受注の締め時間が遅れると出荷も遅れ、商品を届ける営業担当者の活動にも影響が出ていました。

手作業で対応していたWebEDIは、インフォマート社のBtoBプラットフォーム、飲食店向けのASPIT、ホテル業界向けのIPORTER、自社ECサイトの計4つ。処理件数は1日あたり約440件、作業時間は約180分に及び、大きな負担となっていました。
そこでRPAによる業務自動化を導入した結果、工数を約1/3に削減することができました。

事例本文はこちら株式会社廣記商行 様

RPA導入・活用事例3
通関依頼書の入力処理業務をAI-OCRとRPAで自動化

紙やPDFで届く通関関連の書類をAI-OCRで読み取り、RPAでシステムに自動入力して業務効率を大幅に向上させる事例です。

通関依頼書は紙ベースで届く場合が多く、担当者が1件ずつ入力作業に追われている企業は少なくありません。ここでAI-OCRを活用して、紙の書類を自動で文字データに変換する仕組みを整えれば、手入力作業の大幅削減が期待できます。変換後のデータをRPAが所定のフォーマットに当てはめ、システムへ登録するまでを自動化すれば、ヒューマンエラーも減少します。

手入力作業では、文字の見落とし・打ち間違いなどによるミスが頻発し、再入力や修正に時間を取られていました。AI-OCRなら精度の高い読み取りを実現できるため、業務の品質面でも向上が期待できます。さらに、通関依頼・通関受理の進捗をリアルタイムで追跡しやすくなる利点もあります。

通関依頼書処理業務:Autoジョブ名人とAI-OCRの事例

SBSロジコム株式会社は、荷主企業とのやり取りに、依然として紙やPDFを使った業務が多く残っており、手入力による作業負荷や入力ミスといった課題がありました。
たとえば、メール添付の通関依頼書PDFや、FAXで届いた依頼書をPDF化した後、社内の請求管理システムへ手作業で入力する必要がありました。
この作業は月平均800件にのぼり、本来注力すべき営業活動の時間を圧迫していたのです。そこで、AI-OCRRPAを組み合わせたソリューションを導入。
通関依頼書のPDFAI-OCRで読み取り、データのチェック・修正・CSV作成を行い、そのCSVRPAが社内システムに自動入力。入力結果の印刷までを含め、一連の業務を自動化しました。

事例本文はこちらSBSロジコム株式会社 様

RPA導入・活用事例4
請求書データを会計システムに登録する業務をRPAで自動化

請求書の内容確認から会計ソフトへの転記をRPAで自動化し、経理担当者の負担を軽減する活用法もあります。

企業の経理部門では毎月大量に発生する請求書を会計システムへ登録する作業が不可欠です。これを手作業で行うと、金額や仕訳科目の入力ミスなどヒューマンエラーがつきもおです。RPAが請求書内容を正確に読み取り、会計ソフトへ自動転記すれば、経理担当者は確認作業に専念できるようになります。

仕訳や科目の設定も繰り返しルールさえ定まっていれば問題なく自動化できるため、経理部門内の教育コストも削減できます。さらに、会計データがリアルタイムに更新されることで資金繰りの状況把握が早まり、経営判断のスピードアップにもつながります。

経理業務の自動化:Autoジョブ名人の事例

旭シンクロテック株式会社では、1カ月におよそ600枚、多いときで1,000枚の請求書を処理しなければなりませんでした。紙かPDFで送られてくる請求書の内容をチェックし、会計システムにデータ入力する業務負荷が大きくかかっていました。

そこで、請求書を全てAI-OCRでデータ化し、そのデータをRPAで会計システムに自動登録するシナリオを開発。万が一のトラブルが発生しても、RPAで管理者にメール通知が届くようにしてあります。このロボットは全社展開し、1か月100時間の工数削減を見込んでいます。

事例本文はこちら旭シンクロテック株式会社 様

RPA導入・活用事例5
勤怠処理の業務をRPAで自動化

出退勤データの取りまとめや集計作業にRPAを導入し、勤怠管理にかかる時間を削減する取り組みを紹介します。

勤怠管理は給与計算や雇用法規にも関わるため、正確性が特に求められる業務です。従来は担当者が個別のシステムやExcelファイルからデータを取りまとめ、エラーをチェックするのに多くの時間を割いていました。RPAを導入すれば、指定されたフォーマットに沿って出退勤情報を自動集計でき、人的確認の負担を減らすことが可能です。

月末や締めのタイミングでは、膨大な勤怠データを処理する必要があり、手作業ではミスが起きやすくなります。RPAなら決められた時間にログインしてデータを取得し、集計作業を行って結果を報告するまでを自動化できるため、担当者の夜間残業も軽減します。

結果として、人事部門のコア業務である社員フォローや採用計画などにリソースを振り向けることができるようになります。勤怠管理の正確性や効率性が向上すれば、従業員の満足度や労務リスクの低減、コンプライアンス強化など、多方面のメリットが得られます。

関連事例≫旭シンクロテック株式会社 様

RPA導入・活用事例6
基幹システムに連携する業務をRPAで自動化

多岐にわたるバックオフィス業務と基幹システムを連携させ、手入力を減らすことでヒューマンエラーを防止する事例です。

受発注、在庫管理、売上管理などのバックオフィス業務は、多様なシステムが存在しつつも完全には統合されていないケースが多々あります。RPAを使えば、それぞれのシステムを横断して必要なデータを取得、入力、更新までをシームレスに実行できます。これにより、重複した手作業が減り、担当者の負担が大幅に軽減します。

受注・出荷処理業務の自動化:Autoジョブ名人の事例

テラオ株式会社では、受注処理や出荷という毎日欠かせない定期的な業務をRPAで自動化し、月18時間の短縮ができました。

  • 送り状発行システム「iSTAR」から、出荷済み商品の送り状番号と伝票番号をダウンロードし、基幹システム「アラジンオフィス」から伝票データを呼び出します。そのデータにダウンロードした送り状番号を入力する一連の作業を自動化できました。
  • 運送会社から代引き支払情報がExcelで来ています。このExcelと基幹システムにある情報とを突合し、受領済みか、金額に相違がないかをチェックする作業をRPAで自動化しました。

事例本文はこちらテラオ株式会社 様

RPA導入・活用事例7
ベテランに頼っていた煩雑な仕入業務をRPAで自動化

担当者依存が強かった複雑な仕入処理をRPAで標準化し、スムーズな引き継ぎや作業効率化を実現する方法です。

仕入業務は取引先や商品ごとに細かなルールや条件が設定されることが多く、ベテラン社員だけが把握しているケースも珍しくありません。こうした担当者依存を解消するために、RPAで仕入発注のタイミングや数量調整を自動化する取り組みが進んでいます。これによって、担当者が不在でも安定した仕入が行えるようになります。

複数の基幹システムや外部データベースと連携し、在庫量と需要予測を照合して発注を行う仕組みをRPAに任せることで、在庫過剰や欠品を防ぐ精度が上がることが期待できます。ベテラン社員は、臨機応変な判断が必要な点のみフォローすればよい形となり、生産性が向上します。

導入にあたっては、まず手作業や判断基準を洗い出してルール化し、ロボットに実装していくことが重要です。面倒な初期プロセスを乗り越えることで、不在リスクの低減や管理コストの削減といった長期的な利益が得られます。

RPA導入・活用事例8
FAXにつきっきりで支払明細書を送信する業務をRPAで自動化

FAXの待機や送信にかかる手間を自動化し、定型的な事務作業に費やす時間を削減するアプローチです。

一部の業界では現在でもFAXが主要な通信手段として広く使われています。支払明細書をFAXで送付する担当者が機器の前で作業を続けるのは非効率であり、送信ミスが起こる可能性も高いものです。RPAを利用して送信のタイミングを管理し、自動で連絡先リストと照合して発信する運用フローを構築すれば、担当者の時間を大幅に節約できます。

FAXが無事に送信できたかのレポート作成もRPAで自動化できるため、送信漏れの早期発見や再送手配も円滑に行えます。また、RPAが送信件数やステータスを記録することで、月次レポート作成に必要なデータを自動で蓄積できる利点もあります。

担当者は電話やメールでの問い合わせ対応など、より付加価値が高い業務に集中できるようになります。コミュニケーションの質を上げながら、FAXを利用した事務作業もしっかりと融合させる形で、企業のデジタル化を進められる点が魅力です。

FAX処理業務の自動化:Autoメール名人の事例

国分ビジネスエキスパート株式会社では、1人の担当者が200300社もの仕入れ先メーカーを抱えており、毎月8,000件以上の支払明細書をFAXで送信する業務が大きな負担となっていました。
従来は1通ずつFAXを送る必要があり、一度にまとめて送信しようとしてもFAX機のメモリが不足し、作業の待ち時間が発生するなど、ストレスの多い業務だったといいます。

そこで同社は、RPAを活用したFAX送信業務の自動化に着手。担当者が支払明細書のPDFファイルを所定のフォルダに保存するだけで、RPAが自動でインターネットFAXサービスにファイルを添付したメールを送信し、仕入れ先へFAXが送られる仕組みを構築しました。
これにより、FAX送信作業の手間とストレスを大幅に削減。人的リソースをコア業務に集中できる体制が実現しています。

事例本文はこちら国分ビジネスエキスパート株式会社 様

RPA導入・活用事例9
取引先審査にかかる事務作業をRPAで自動化

公開情報の照会や書類チェックなどの審査関連業務をRPAで効率化し、正確性とスピードを両立させる事例です。

取引先審査は与信やトラブルのリスクを管理するうえで重要ですが、書類の入手や各種サイトでの情報確認が煩雑になりやすい業務でもあります。RPAを使えば、ネット上の企業情報を自動収集し、必要な項目ごとに整理するまでを迅速に行えます。担当者は節約できた時間を判断や分析に充てられるようになるわけです。

審査に必要な書類の提出状況チェックもRPAで自動化することで、担当者へのリマインドや書類不備の通知も半自動で実施できます。これにより、抜け漏れなく業務の正確性を保つことができます。大量のデータを扱う金融業や商社のほか、中小企業でも手間を大幅に削減できる点が魅力です。

不動産事務業務の自動化:Autoジョブ名人の事例

株式会社LIFULLは、不動産情報サイトに加盟を希望する不動産業者について、国土交通省のウェブサイトから取得した情報と照合し、宅建業免許の有無の確認作業の一部をRPAで自動化しました。
これまで数人がかりで処理していた日次作業の負担が減っただけでなく、団体の一括加盟などで一度に数百件の審査が集中する際の処理スピードが大幅に改善しました。

事例本文はこちら株式会社LIFULL 様

RPA導入・活用事例10
顧客への納期回答業務をRPAで自動化

顧客からの納期問い合わせに迅速に対応し、RPAによって人為的ミスを減らした事例を解説します。

商品やサービスの納期回答は、迅速かつ正確なレスポンスが顧客満足度に直結する重要な業務です。以前は受注データを確認してから複数の担当部署に連絡したり、システムを横断して在庫や生産状況をチェックする時間がかかっていました。RPAを導入すると、こうしたステップをまとめて自動実行し、回答までのリードタイムを大幅に短縮できます。

顧客側からの問い合わせデータをスキャンして、注文番号や品名をRPAが判別し、在庫や生産状況を確認するフローを構築可能です。精度が高まるほど顧客への回答精度も向上し、再問い合わせの削減につながります。結果として、サポート部門の負荷も軽減し、顧客ロイヤリティを高めることに貢献します。

導入後は回答ミスや回答漏れが激減し、顧客とのコミュニケーションがスムーズになる効果が見られています。人手ではカバーしきれなかったトラッキング作業を自動化することで、担当者は高度な対応やクレーム防止策など、付加価値の高い業務に時間を割けるようになります。

納期回答業務の自動化:Autoジョブ名人の事例

SDG株式会社では、顧客への納期回答業務の自動化を検討。この業務はこれまで、基幹システムから納期回答に関するデータを抽出したうえで一覧表を作成していました。そこから納期回答書に転記したあと、取引先にFAX送信するという非効率な業務プロセスでした。
RPA
の導入後は、基幹システムから納期データを自動収集し、営業担当者ごとにデータを切り分けて納期回答書を作成。それをPDFファイルの形で各拠点にメール送信するプロセスを自動化しました。営業担当者は、受け取ったPDFファイルにいっさい手を加えることなく、そのまま顧客にメールで納期回答が可能となったのです。この取り組みにより月間 92 時間が削減しました。

事例本文はこちらSDG株式会社 様

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