【事例で解説】AmazonとのEDIに失敗しない方法

どの企業においても業務改善は永遠のテーマです。

今回はイケヒコ・コーポレーション様の事例を通じ、AmazonEDIの対応に失敗しない方法を学んでいきたいと思います。同社は福岡に本社・倉庫を置き、全国の量販店にインテリア商品を販売している企業です。近年は通販事業も拡大しており、経営戦略として更なる通販の拡大を目指しています。

その1社がAmazonです。日本の大手量販店とは異なるEDI業務にどう対応したのかご紹介します。

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1.AmazonEDIの現状と課題

導入時の目標は明確でした。アマゾンの売上を3年後に現在の売上の2.5倍にすることです。しかし、そこには大きな課題がありました。それはアマゾン独特のベンダーセントラル方式というWebEDI受注システムです。人がブラウザ操作をおこなって受注データを取得し、ピッキングリストを作成するためのデータも手作業で加工し出荷業務の準備をします。
さらに出荷する際にアマゾン独自のSSCCラベルが必要です。ケース内製品のアマゾン注文をそのラベルに印字して貼付けるのです。出荷場で梱包した結果を事務所に持っていき、目視作業で該当ラベルを探して作成する業務を1日2~3人、平均4~5時間かけて実施していました。

このような業務負荷のため、本来なら毎日出荷したいところ、週2~3回の出荷しかできませんでした。この状態では納品率も上げることができません。アマゾンではベンダーごとに納品率管理しており、それに準じてサイト内の検索結果表示順にも一部影響してくるそうです。それが売り上げにも大きく影響します。同社においては、AmazonEDIに関する業務負荷の解消と納品率向上が大きな経営課題でした。

2.AmazonEDIのシステム化による業務改善

では何からとり組めばよいのかとインターネットを検索したところ、「アマゾンEDIの取組」というユーザックシステムのコラムを見つけました。他社でも同様の課題があり、すでに解決できるシステムがあるのかと一安心したといいます。すでに稼働実績があり、なおかつ導入した企業は改善効果も出ているとあり、すぐに検討し導入に至りました。

 システムの導入にあたり業務を改善したポイントは次の通りです。

WebEDIからSFTP方式の自動送受信可能な仕組みに変更
②ハンディターミナルを利用した検品精度の向上
③出荷現場でSSCCラベルを出力
④複写式の送り状をラベル印刷に変更

ユーザックシステムには上記4つの仕組みに対応したパッケージシステム(EOS名人、検品支援名人、送り状名人)があり、一から構築するシステムに比べてコストや納期面で優れていると判断しました。

このように実績のあるシステムを選定した結果、何の支障もなく稼働できたかというと、やはり各企業によって運用が全く同じということは無いため、上手くいかない部分も発生しました。

今回はポケットプリンタで1ケースずつ出荷検品を完了させ、目の前でラベル発行を行うため、SSCCラベルと送り状ラベルの発行タイムラグに悩まされましたが、プログラムの改修とデータ連携の見直しを行い、ラベル発行を送り状名人に統一することで改善することができました。このよう物流システム開発の経験豊富なシステムエンジニアとの共同作業で自社の運用に合った業務改善、システムの見直しを行うことで、現場から支持されるAmazonEDI対応システムが構築できたと実感しています。

3.まとめ

現在、同社では次のステップとして、他の通販業者の出荷検品システムや物流全体の在庫管理見直しなど、先を見据えたシステム投資をご検討しています。その際にポイントになるのが、「何のためにシステム導入するのか」という目標の明確化です。

皆様システム導入が目的になっていませんか。そのシステムがどのような価値を生み出すのか、これが非常に重要であると考えます。目標を明確にして、業務改善を検討してください。その中で当社の名人シリーズがお役に立てれば幸いです。

AmazonとのEDIに対応した事例はこちらからご覧いただけます(無料)


筆者 川村 優
プロフィール:
2007年ユーザックシステム株式会社入社。オリジナルソフト「名人シリーズ」を中心に、業務改善のコンサルテーション及びソリューション提案を行うチームに在籍。主に物流業務・受発注業務の改善を得意としている。仕事ではお客様の業務改善、プライベートではゴルフのスコア改善に日々努力中。

 


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