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2017年のアマゾンの動き(第2回)


新聞報道などでご存知だと思いますが、2017年度決算の概要を記します。

売上高は前年比30.8%増の1,778億6,600万ドルと依然驚異的な急伸を続けていますが、営業利益高は海外部門の赤字が足を引っ張り1.9%減の41億600万ドルと僅かながらも前年を下回り、営業利益率は0.8ポイント下がった2.3%になりました。純利益高は27.9%増の30億3,300万ドルで、純利益率は1.7%です。

尚、北米は好調ですが、海外は今年度も営業損失を計上しており、赤字幅が大幅に拡大しています。

一方、アマゾンウェブサービス(AWS)は売上高が42.9%増の174億5,900万ドルと急伸を続けている上、売上構成比が9.8%に過ぎないにも関わらず、営業利益高の約3分の2を占めています。因みに、日本の売上高は10.3%増の119億700万ドル(約1兆3,000億円)です。





また、今年2月1日時点の世界のフルフィルメントセンター数(FC、※プライムナウ・ハブ、ソーテーションセンター、デリバリーステーションを含む)は706ヶ所で総面積は約1,754万㎡にも及んでいます。このうち、アメリカ国内が327ヶ所で約1,125万㎡、日本国内のFC数は13ヶ所で約56万㎡です。また、現在建設中のFC数は世界に42ヶ所で、約291万㎡です。

それでは前号「2017年のアマゾンの動き(第1回)」の続きで、昨年の同社の動きの2回目です。

  • カメラ機能を搭載したアマゾンエコー・ルックを発売した。従来のアマゾンエコーと同様、マイクとスピーカーを備えており、利用者の音声命令に応じて、さまざまな情報を提供するが、本体正面の下部にカメラとLEDフラッシュライトを搭載し、利用者の画像や動画を撮影できる。また、利用者個人のルックブックを作成することもできる他、アプリで提供されるスタイルチェックと呼ぶサービスに画像を送れば、マシンラーニングのアルゴリズムやファッションの専門家によるアドバイスや着こなし評価が受けられる。

  • アマゾンは6月に7インチのタッチスクリーンを搭載したエコー・ショー(Echo Show)を発売すると発表。同機にはスクリーンの他に500万画素のカメラと8つのマイク、2つのスピーカーを搭載しており、画像の表示や動画の再生、ビデオ通話が可能で、音声だけの通話に切り替えることもできるようになっている。価格は229.99ドルで、2台同時に購入すると360ドルとなる値引きキャンペーンを実施する。

  • イギリスのアマゾンがPBのランジェリーラインを発売した。

  • アンダーアーマーの商品をインドにおいてエクスクルーシブでオンライン販売すると発表。また、インド国内でアマゾン・プライム会員が急増しており、アマゾン・インドの売上高の約30%に達していると報じられた。

  • 「ザ・フィックス(The Fix)」と称するシューズ及びハンドバッグのPBを発売した。価格は49~140ドル。

  • ビジネスインサイダー誌が、アマゾンは2009年にPBを発売以来、既に20のPBを展開しているが、2016年のPB売上高が25億ドルに達していると報じた。

  • プライム会員向けにアパレルを購入する前に試着のできるサービス「プラム・ワードロープ」を始めた。顧客は3点以上の商品を選んで注文し、受け取った後7日の間に自由に試着し、3~4点の商品をそのまま購入すると10%、5点以上の商品を購入すると20%の割引が得られる上、不要の商品は送料受取人払いで返品できる。試着できる商品は、カルバン・クライン、ヒューゴ・ボス、セオリー、リーバイスなどのブランドを含む100万アイテム以上のアパレルとアクササリーである。

  • アパートや集合住宅向けの宅配受取ボックス「アマゾン・ハブ」を導入すると発表。尚、設置に際しては、各戸の要望ではなく、アパート、マンションのオーナーの許可が必要としている。

  • シアーズの白物家電ブランドであるケンモアの販売を始めた。ケンモアはこれまでマーケットプレイスで販売されていたが、今後はダイレクトに販売される。また、ケンモアの家電をスマートスピーカーのアマゾンエコーと連動させ、音声で操作できるようになる。



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著者:オフィス J.K. 代表  ジェイ 広山

1958年東京生まれ。卸売会社の営業及び企画開発部門に勤務後、渡米。リサーチ会社勤務及びフリーの視察旅行コーディネーターを経て、1987年に友人とともにオフィスJ.K.を設立し代表を務める。日本及び米国の流通業界の生成、発展、展開に関する幅広い知識と全米の商業施設開発(都市開発を含む)に関する豊富な現地調査の経験を有しており、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、日本小売業協会の米国流通視察コーディネーターを長年務めるなど、日米両国において多くの団体/企業のコーディネーション、コンサルティング業務、講演会を数多く手掛け、その独自の視点と分析は高い評価を得ている。

・日本百貨店協会 スペシャルアドバイザー(季刊発行JDSA USAリテールレポート執筆・編集、2003年~)
・日本ショッピングセンター協会 SCアカデミー講師(2007年~)
・国際ショッピングセンター協会 会員
・株式会社丹青社 アドバイザー
・JRグループ 米国流通業界レポート(年次レポート:2002~2006年、季刊レポート:2007年10月~)

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