導入事例 アイトス株式会社 様

5年間で年商25%アップ。
独自のマーケティング戦略を支えるWMS

ロゴ アイトス株式会社 様

導入に至る背景と課題

アイトス(株)代表取締役 伊藤 清一さんアイトス(株)
代表取締役 伊藤 清一さん

東大阪商品センター所長 小池節代さん東大阪商品センター
所長 小池節代さん

情報システム部田中 義博さん情報システム部
田中 義博さん

ワンストップ・マーケティングの実現に向けて。

工場での現場作業で着用されるワーキングウェアの国内市場が縮小していく中にあって、売り上げ拡大を図るためにアイトスが実践した戦略、それはワーキングウェア以外のユニフォームも自社で一括して提供するという"ユニフォームのワンストップ・ソリューション"という新たなマーケティング戦略でした。

この"従来のビジネスの枠に捉われない独自のマーケティング戦略"は、事務所での事務服や食堂の厨房での調理服といったワーキングウェア以外のユニフォーム、工場内で用いられるシューズ、帽子等の商品など、競合他社が扱っていない商品をラインナップする差別化戦略でした。

ただし、従来の製造業を中心とした市場のみでは需要自体に限界があります。そこで、次なる戦略として飲食、ホテル等のサービス業、さらには介護施設や病院向けユニフォームなど、今後発展が見込まれる業界への進出を睨み、これらの業界に向けたサービスウェアの品揃えによって市場幅を一気に拡大することを検討。これがアイトスにおける第二のマーケティング戦略です。

これらのマーケティング戦略を成功させるには、きめ細かな生産・発注管理、そして物流面での大規模な改革が必要不可欠な条件でした。そのため同社では、新たなシステム構築に取り組み、2000年3月には独自の倉庫管理システムを立ち上げたのでした。

システム構築のために解決されなければならない課題としては、次のような事柄が挙げられました。

  1. 一般企業の制服など廃番になかなかできず、一方で新商品の投入によりアイテム数が増加する一方であったこと。
  2. 少量多品種発注の増加による出荷作業工数が増加するばかりであったこと。
  3. 類似アイテムが多く物流作業に携わるスタッフに商品知識が必要となること。
  4. 6階建のビル型倉庫のため、ピッカーの上下移動が頻繁に発生しエレベータ待ちが平均で40秒程度あり作業効率を阻害する大きな要因になっていたこと。

ページTOP

商品特性と物流品質の向上に対応したシステム構築を推進

東大阪商品センター外観東大阪商品センター外観拡大・詳細

アイトスでは、当日出荷を絶対的に優先してきました。しかし、少量多品種物流の推進は、アパレル商品特有の季節性、サイズ、色等の条件がダイレクトに物流品質として反映されることになるため、大量在庫に負けない効率的かつスピーディな物流体制の構築は決して容易なことではありません。

しかも、同社物流センターでは、ワーキングウェアのみを扱っていた当時から、ロケーション管理および出荷時の在庫引当等の業務がほとんどシステム化されておらず、専任者でなければどの商品がどこに保管してあるのか即座に分からない状態で、出荷と在庫の状況をリアルタイムに知ることは不可能でした。

そのために、まず地番のバーコード化によるロケーション管理を検討。単品管理にバーコードを活用することで、入荷検品、棚入、ピッキング、出荷検品の全ての工程において、人の能力や人海戦術に頼る作業体系を完全に廃止し、スピーディで精度の高い物流体制の構築を検討しました。

さらに、システム化だけでは解決されない物流センターの保管容量の問題に関しては、1999年に物流拠点となる東大阪商品センター(敷地面積300坪、6階建)をおよそ2倍の規模に増築。(ちなみにアイテム数の推移を見ると、センター増築時には8万点だったものが、2年後は10万点を超え、サービスウェアの導入で約15万点に増大、今日では22万点以上にも及んでいます。)

さらなるアイテムの拡大を見据えて、物流センターの設備を有効活用したロケーション管理の構築がシステム運用の成否を決するポイント。それに加えて、季節毎に商品の入れ替えが必要なことを考慮すると、やはりきめ細かな商品管理体制の構築がシステム運用上の大きな課題でした。

ページTOP

物流センター改革によるロケーション管理の工夫

東大阪商品センターの内部東大阪商品センターの内部拡大・詳細

バーコードによる棚管理を実施バーコードによる棚管理を実施拡大・詳細

効率的かつスピーディなピッキングを実現するには、出荷頻度に応じたロケーション管理が不可欠です。さらに出荷頻度は季節性にも左右されるため、季節毎の商品の入れ替えはアパレル物流の要となる部分でもあります。

その実現のために、センター設備を十分に活用していく工夫を第一とし、以下のような解決策が取り入れられました。

  1. アパレル商品の特性として、夏物は薄く冬物は厚い。同じ点数でも夏物と冬物とではかさが大きく変わるため、季節によってロケーション棚のレイアウトを変更する。
  2. 1アイテムの保管点数を極力少なくすることで、1アイテムに必要な棚のスペースを最小限に抑える。
  3. 出荷頻度の低い両サイドのサイズについては1ロケーション/2サイズとし、また、あまり動きの無い商品は1ロケーション/3サイズとする。

すなわち、1ロケーションの使い方を季節や出荷頻度に応じて細かく分類することによりスペースを有効に活用する工夫が積極的に取り入れられたのです。その場合、1年を通じて頻繁なロケーション変更が必要となりますが、バーコードと無線ハンディターミナルを活用したロケーションおよび単品管理の導入により、スムーズな商品の入れ替えとリアルタイムなロケーション確定を実現することができました。

また、1ロケーションに複数アイテムを保管すると、ピッキングミスが心配されるが、バーコードを活用した単品管理とピッキングシステムの導入により、出荷すべき商品をミス無くピッキングすることが可能となりました。

ページTOP

フロアピッキングの導入と集約棚の活用

台車を使ってピッキングを行う台車を使ってピッキングを行う拡大・詳細

ピッキングリストのバーコードと、台車のカラータグのバーコードをスキャニングピッキングリストのバーコードと、台車のカラータグのバーコードをスキャニング拡大・詳細

商品のJANコードをスキャニング商品のJANコードをスキャニング拡大・詳細

東大阪商品センターは6階建のビル型倉庫であり、3階から6階までの各フロアに商品が保管されています。従来は、ピッカーは1階で発行されたピッキングリストに従い各フロアを回る「全館ピッキング」で商品を集荷していたため、移動に手間と時間がかかっていました。

この改善策として、全館ピッキングを「フロアピッキング」に変更。ピッカーは、各フロアで発行された出荷リストと無線ハンディターミナルを用い、担当フロアのみをピッキングする方式へと改めることで動線と作業時間の大幅な短縮が可能となりました。

各フロアでピッキングされた商品が、1階に下ろされた商品をリストの番号どおりに各納品先別に出荷検品エリアに集められる集約棚を設けました。これによって、集め終えた納品先から検品作業が開始することが可能になりました。

ページTOP

出荷検品、梱包作業の改善

出荷梱包開始指示リスト出荷梱包開始指示リスト拡大・詳細

カゴ車にまとめられた商品カゴ車にまとめられた商品拡大・詳細

出荷検品の様子出荷検品の様子拡大・詳細

商品コードをスキャニング商品コードをスキャニング拡大・詳細

出荷確定後、送り状と明細納品書、伝票の3点が自動発行される出荷確定後、送り状と明細納品書、伝票の3点が自動発行される拡大・詳細

従来は、出荷検品作業は二人一組で目検品を行っており、一人が納品書の内容を読み上げ、もう一人が現品を確認して納品書の内容と出荷商品を照らし合わせていました。でも、新システムによるハンディターミナルを活用したピッキングシステムでは、ピッキングスキャンと同時に検品を行うが、出荷精度をさらに向上させるために出荷時にバーコード検品を実施。数量ミス、商品ミスがゼロになりました。

また、送り状、梱包明細、納品書を検品スキャンと同時に自動発行するシステムを導入。これにより、検品から納品書等の発行、荷合わせ、梱包までの出荷に関わる作業を一箇所で行うことができるようになり、伝票類と現品との荷合わせのミスを防止できる上、時間と工数が大幅に縮小され、高精度かつスピーディな出荷が実現されました。

ページTOP

導入効果と今後の課題

図表1:必要人員の変化図表1:必要人員の変化拡大・詳細

図表2:出荷個数および作業時間の変化図表2:出荷個数および作業時間の変化拡大・詳細

システム導入の具体的な効果をまとめると、以下のようになります。

ロケーション管理、ハンディターミナル、集約棚の導入
→誰もが直ぐに即戦力となる「作業体系の標準化」が実現された

ピッキング、検品でのバーコードの活用
→誰でもミスが無く「作業精度の標準化」が実現された

フロアピッキング、梱包リストの自動発行と伝票類の同時発行
→作業スピードの向上で「作業の効率化」 が実現された

これらの導入効果により、センターの生産性は物流コストの削減および出荷数量の拡大となって飛躍的に向上しました。

まず、物流コストの大半を占める人件費の軽減については、「必要人員の変化」に最もよく表されており、20人の社員を10人に、パート数では80人から50人へと削減。全体としては、およそ40%の削減効果を達成しました。

次に「出荷個数および作業時間の変化」では、平常期と繁忙期それぞれの出荷量と作業時間が示されているが、システムの導入前後では、出荷個数で平常期は56%、繁忙期で49%アップ。そして、作業時間では平常期で9時間から5時間へ、繁忙期で12時間から9.5時間へ短縮。作業時間の短縮はそのまま人件費の削減効果につながります。

出荷量が拡大する中での人員の削減および稼働時間の短縮は、センター生産性の向上を示すものであり、今後の多岐にわたるアイテムの拡大に対しても十分に対応可能であることがうかがえます。

このような成果を踏まえ小池センター長は「季節に応じたオーダーは少しずつ変化していくものです。したがって、オーダー特性や需要予測を検討しながら徐々に在庫内容を変更していく作業が必要ですが、その作業をシステム的にシミュレーションしていくことができれば、センター運営はさらに改善されるでしょう。また、欠品させることなく1アイテムあたりの在庫点数を最小限にとどめるには、生産部門との連携をより強化して最適在庫に努めていかねばならないと考えています」と、さらなる改善の指針を語っていただきました。

ページTOP

システム概念図

アイトス様 システム概念図

ページTOP

アイトス株式会社 様 会社概要

本社 〒541-0057 大阪市中央区北久宝寺町2-4-7
TEL.06-6262-8500(代)
http://www.aitoz.co.jp/
設立 昭和25年
資本金 2,500万円
売上高 109億円(平成16年)
従業員 246名(常勤職員)
国内営業拠点 本社、東京、今治、札幌、新潟
海外工場 中国上海、ミャンマー
商品センター 東大阪、高崎
事業内容 ワーキングウェア、ユニフォーム、メンズウェアなどの企画・製造・販売

ページTOP

ユーザックシステム担当者のコメント

田中康彦 西日本システムサポート部 山本 和正
西日本オリジナルソフト営業部
物流技術管理士

アイトス様で倉庫管理システムを立ち上げたのは2000年の3月です。それから約6年経ち、自社の販売戦略(ワークウェアのフルラインによる差別化)を支えるシステムとしてその機能を果たしています。

導入前の課題としては、次のような事柄が挙げられます。

1) 一般企業の制服など廃番になかなかできず、一方で新商品の投入によりアイテム数が増加する一方。

2) 少量多品種発注の増加による出荷作業工数の増加。

3) 類似アイテムが多く物流作業に商品知識を要する。

4) 6階建のビル型倉庫のため、ピッカーの上下移動が頻繁に発生しエレベータ待ちが平均で40秒程度あり作業効率を阻害する大きな要因になっていた。

アイトス様では、従来ピッキングや検品などを人海戦術で行っておられましたが、出荷先・量の増大に伴い限界に達していた状態でした。システム構築にあたり、標準化・効率化・品質向上をポイントに打合せを重ね現在の形になりました。
アイトスの伊藤社長様は、特に物流品質を重要視され、顧客に対して約束した納期通りに正確に商品を届けることをシステム化の第一の目的にされていました。
その考え方が、ピッキング時(無線HT)と梱包時(据え置き型バーコードリーダー)の二度にわたるバーコード検品の実施に現れています。

もちろん、入荷・入庫・返品など全ての業務においてもバーコード検品を活用しています。効率化の面ですが、従来は1階で出力されたピッキングリストをピッカーが6階から順にピッキングしながら下りてくる運用でしたが、各フロア単位でピッキングを行い1階で集約をする方法(システムであらかじめ1階の集約ロケーションを指示)に変更することで、フロア間の移動・エレベータ待ちの時間を削減しました。

その他、データ量やフロア毎の作業の進捗を把握できる状況照会を利用し、人員配置の適正化を支援しています。また、ロケーション管理の徹底と無線HTによる作業の標準化を図ることで、商品知識のない派遣社員の方でも1時間もすればベテランと同じ作業品質に到達できるため、人件費の変動費化にも貢献しています。

アイトス様での事例は、他社との明確な差別化戦略、戦略実現を支援する倉庫管理システム、戦略の実現を目指す強い意志と実行がそれぞれ上手くかみ合った好例と言えるでしょう。
今後ますますの成長を目指しておられるアイトス様を弊社も全力でサポートさせていただきたいと思います。

この担当者に問い合わせる

この事例の導入ソリューションは・・・

伝発名人.NET 検品支援名人

ページTOP